一眼カメラを買ってみたはいいけど、設定方法が分からずオートで取っているという方は多いと思います。
でも、オートでは上手く撮れない場面も沢山あるし、せっかく一眼カメラを買ったのにオートで撮っているのはすごくもったいないんです!
一眼レフの設定方法は、突き詰めれば細かくて難しいのですが、基本的には「シャッタースピード」「絞り」「ISO感度」の3つを覚えれば設定は出来ます。
この3つの機能を解説するので、ぜひ覚えてみてください。
「【スマホも良いけどやっぱりカメラ】中古で一眼カメラを買うときのポイントと注意点」で紹介したように中古のカメラを購入する人も最近多いですし、コスプレイヤーさんがカメラを購入し被写体ではなく撮る側になるケースも多くなっていますので、改めカメラの基本をおさえておきましょう。
シャッタースピードとは?
まずはシャッタースピードについて。
シャッタースピードは、その名の通りシャッターを切るスピードのことです。
「1/◯◯」という形で分数で表記され、分母の◯◯の数字が小さいほどシャッターが切れるスピードは遅く、大きいほど速いです。
シャッタースピードを速くすると、スピードが速く動いているものを“くっきり”と撮ることができます。
スポーツや激しいダンスを撮る時、動物を撮る時などはシャッタースピードを上げるといいですね!
そして、シャッタースピードを速くすると、写真が暗くなります。
なので、このあと説明する絞りやISO感度を変更して明るさを調整する必要があります。
それでは、シャッタースピードを遅くするとどうなるかと言うと、写真が明るく撮れます。
なので、暗い場所や夜景を撮るときにはシャッタースピードを遅くすると、かっこよくて雰囲気のある写真が撮れます。
また、シャッタースピードを遅くする=シャッターが切れるまでのスピードが遅いということなので、その間は動いているものもずっと記録されるため、繋がって撮れます。
その効果を活かして、滝や花火などは敢えて意図的にシャッタースピードを遅くして撮ることもあります。
絞りとは?
絞りは、写真のボケ味に関わる設定です。
「F値(えふち)」とも言います。
背景を強めにぼかしたい時はF値を下げて、ぼかし度合いを少なくしたい時はF値を上げます。
背景をぼかすと人物が際立つので、人物ポートレートでは背景をぼかすことが多いです。
コスプレでは、コスプレイベントなどの周りに他の人が多いシチュエーションではF1.4~2.8ぐらいまで開放(F値を下げる)して、思いっきり背景をぼかして撮ると良いですね!
逆に、作り込んだスタジオや作品に合わせた屋外ロケに行った時には背景も込みでの作品撮りにした方が良いと思うので、F10程度の数値まで出来るだけ絞って(F値を上げて)、背景のボケ具合は少な目で撮ると良いでしょう。
また、F値を下げると背景がぼけるだけでなく、写真全体が明るくなります。
逆に、F値を上げると写真は暗くなります。
これは、絞りを変えることでレンズから取り込める光の量に差が出るからです。
シャッタースピードと同様に数値が明るさに関わってくるので、例えばスポーツの撮影をしたくてシャッタースピードをスピードを上げた時に、曇っていて暗くなりすぎてしまう時には、絞りの値を下げて開放で撮ることで明るさを補うことが出来ます。
このように、基本的には撮りたいものと状況に応じてシャッタースピードと絞りを操作し、何度かシャッターを切ってみて、被写体がブレずに撮れているか、求める明るさで撮れているか等を確認しながら数値を少しずつ変えて設定していきます。
それでも、シャッタースピードと絞りの設定だけでは明るさを調整し切れない場面があります。
そんな時には、次で説明する「ISO感度」で明るさを補います。
ISO感度とは?
「ISO感度(アイエスオー/イソかんど)」とは、ズバリ写真の明るさを調整する数値です。
今まで紹介したシャッタースピードと絞りは、シャッターを切る速さや背景のぼかしを調整するのがメインの目的で、言わば副作用的な要素として明るさが変動していました。
それに対して、ISO感度は純粋に明るさだけを調整するための数値になります。
基準の数値は「ISO100」で、ここから写真が暗すぎる時に数値を上げます。
設定できる数値は200、400、800、1600……と倍々になっており、細かくは設定できません。
また、上級機種のカメラでは明るすぎる際に100以下に数値を下げて暗く調整する機能も付いていますが、初心者向けの機種では100以下に設定できる機種はほとんどありません。
暗いならISO感度を上げまくればいいってこと? と思われるかもしれませんが、そうではありません。
ISO感度を上げすぎると、全体にノイズが入ってしまい画面がザラ付きます。
「暗いのを無理やり明るくしたんだろうなぁ…」というのがすごく出ている、ジャミジャミした画像になってしまいます…。
ですので、ISO感度は最後の砦と思って、基本的にまずはシャッタースピードと絞りから明るさを調整するようにしましょう。
もちろん、ISO800くらいまでならどのカメラでも全然問題なく明るく出来るので、恐れ過ぎなくても大丈夫です!
ちなみに、よく耳にする「高感度」と言われている機種は、このISO感度の数値の上限が非常に高いという意味です。
高感度の機種は、肉眼では真っ暗な夜の景色を撮ってもISO感度を上げるだけで嘘みたいに明るく撮れます!
また、たくさん数値を上げてもノイズが出にくいです。
もし暗いところでの撮影を多くする予定があるなら、高感度の機種を検討してみるのも良いですね。
まとめ
本当はもっとそれぞれの項目に細かい特徴があるのですが、今回は基本中の基本を解説しました。
これさえ覚えておけば、撮影時のカメラの設定に困ることはまず無くなります!
状況に応じて素早く的確にシャッタースピード・絞り・ISO感度を設定できるように、色々な場面で撮影してカメラ設定をマスターしてみてくださいね。