近年、キャラクターの髪形を再現したキャラウィッグも色々なものが販売されるようになりました。
軽いセットで使えてとても便利なキャラウィッグ。
しかし髪に2色以上のグラデーションのあるウィッグはハズレにあたることも…。
グラデーションの境目がはっきりしすぎていたり、境目の位置が違ったりと「キャラクターとちょっと違う・・・」ものも多いです。
そんな時「自分で染めることができたらな」と思いませんか。
今回は『鬼滅の刃』の甘露寺蜜璃ちゃんのウィッグを染色して作ります。
甘露寺蜜璃の衣装はもちろん、他のキャラのコスプレ衣装もアニメイトで手に入れられるので、下記の記事を参考にすればコスプレ初心者でもすぐに鬼滅のキャラになれちゃいます!
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ウィッグの染色はそこまで難しいことはありません。
私も今回初めて挑戦したのですが、無事に染めることができました。
グラデーションの再現の仕方など、丁寧に説明するのでぜひ読んでみてください。
ウィッグ染めに用意したもの
今回のウィッグの染色で用意したものはこちら。
タオル、耐熱容器(大)、電気ケトル、柔軟剤、中性洗剤(食器用洗剤)、
耐熱容器(小)、トング(菜箸で代用可)、使い捨てコップ、タングルティーザー、
ゴム手袋、染色材のコロランテ(ジュピター・ロゼの2色)、軽量スプーン(あれば重量計の方が良い)
ほとんどが、百均で揃えることができます。
ウィッグを染められる染色材は色んなメーカーから販売されています。
中でも今回使用するスワローテイルさんの『コロランテ』は【ウィッグ専用染色材】とウィッグに特化した染色材でしたのでこちらに決めました。
色味も可愛く、アニメキャラクターに合うラインナップが揃っています。
『コロランテ』はウィッグ専門店のスワローテイルから販売されている染料で、ウィッグを染めることに特化しているため色味が綺麗に染まります。
染料によっては、ウィッグを染める時にお塩やお酢が必要なものもありますが『コロランテ』は必要なものも少なく家庭にあるもので染色できます。
(※染色をしてわかったのですが、容器などに色写りしました。
アレルギーなど健康被害を防ぐためにも食品用のものを使うのではなく染色用に新しく用意するのが良いです。)
また、お鍋をグツグツしながら…という染色が必要な染色材もありますが『コロランテ』であればお湯を一度沸騰させればOK!
なので、電気ケトルがあれば火もお鍋も必要ありません。
「ウィッグが燃えた!」なんて危ないことにならずに済みますね。
ウィッグは甘露寺蜜璃ちゃんの髪形を再現するため、ホワイトのロングウィッグを1つ。
同じくホワイトのロングバンスを2つ用意しました。
【購入・詳細はこちら】
セットの時に髪の毛を結うのでウィッグが透けないようにこちらにしました。
バンスも同じくアシストさんで、ボリュームの多さが特徴の『ボンバンス』のホワイトを2つ購入しました。
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元々の色味が濃いウィッグの場合、綺麗に色がはいらないためホワイトから染めていきます。
タングルティーザーは無くても大丈夫ですが、長いウィッグの場合絡まりが目立つのであるとウィッグを綺麗にとかせます。
『コロランテ』が粉末状のためg(グラム)数を測れるものが必要になります。
重量計があればベストですが、手元になかったため今回は計量スプーンで代用しました。
早速、ウィッグを染色していきましょう!
それでは、早速ウィッグを染色していきましょう。
まずは染色の手順をご覧ください。
①ウィッグを水で洗う
②染色液を作る
③ウィッグを染める
④洗い流す
⑤柔軟剤につける
⑥洗い流す
⑦タオルドライ→乾かして完成
1色に染める場合は、上記ままの手順ですが今回は2色に染めるため少し手順が変わります。
基本的な手順は同じです。
それでは、『甘露寺蜜璃』のウィッグ染色の手順をひとつずつ説明していきます。
①ウィッグを水で洗う
まずは耐熱容器(大)にウィッグを入れて洗っていきます。
これは、色が染まりやすいようにウィッグについているコーティング剤を落とす役目があります。
もし、ウィッグにスプレーやワックスを付けていた場合は綺麗に落としておいてください。
染まりにムラがでないように、こすりながら均等に洗います。
ウィッグが絡んでしまわないためにも毛を逆撫でしないように注意してくださいね。
すべてのウィッグを洗い終わったら軽く絞り水気を切ります。
タオルで包みこみ、叩くように水気を取ったらそのままタオルの上に置いておきます。
②染色液を作る
85℃以上のお湯で、コロランテを溶かします。
沸騰したお湯は100℃近くありますので、沸騰したお湯をそのまま使えばOKです。
溶け残りがあると、染めにムラができてしまうのでコロランテが完全に溶けるように耐熱容器(小)で溶かしましょう。
まずは毛先を染める緑色から作っていきます。
染色材とは別に、実際に染色を行う耐熱容器(大)にもお湯を満たしておきます。
お湯とコロランテの割合を説明しますね。
※スワローテイル公式サイトの情報
染色液の標準の割合はコロランテ2g、お湯1ℓ。
これで、ショートウィッグ~ミディアムウィッグまで染めることができます。
スワローテイル公式YouTubeで公開されていたスタイル別使用g数の目安をまとめてみました。
今回はロングウィッグなので《コロランテ4g、お湯2ℓ》で染めます。
バンスについては、記載がなかったのですが染色の色味に違いが出ないようにバンス2つも同じ容量で染めることにします。
お湯の温度が下がってしまうと染まりにくくなるので、《ロングウィッグ・バンス2つ》を一気に手早く作業していきます。
まずは、コロランテ4gを500mlのお湯で溶かしていきます。
一度で溶け切らない時は、二回にわけてお湯をつぎ足すと溶けやすいです。
重量計があるのが一番良いのですが、手元になかったため私は軽量スプーンで代用しました。
粉状のものの場合、小さじ一杯が約4gほどの質量になるようです。
上記とは別で、大きな容器に残り1.5ℓのお湯を用意しておきましょう。
コロランテが溶け切ったらその大きな容器にそそいで2ℓの染色液にします。
軽く混ぜて、染色液は完成です。
③ウィッグを染める
洗って置いておいたウィッグを染色液の中にいれます。
今回は、ピンクと緑のグラデーションウィッグを作ります。
先に毛先の緑から染めていくので、各ウィッグの毛先の部分を染色液にいれていきます。
ここからは手に色がうつらないようにゴム手袋をつけましょう。
毛の中側は染色液に浸りにくいのでほぐすように揉んであげましょう。
ひっくり返して裏側もつけるのを忘れずに。
その後、10分放置します。
ピンクと緑のグラデーションにする部分は完全に染める部分より早めに液から引きあげます。
キャラクターの画像を見たり、各ウィッグの染めた部分のバランス見たりして慎重に染めていきましょう。
前髪部分は使い捨てコップに染色液を移し、染めていきます。
染色液はアッツアツです。
ゴム手袋であれば、厚みがあるので液の中である程度作業することができます。
厚みの薄い手袋だと火傷をしてしまうのでトングや菜箸を上手く使ってください。
この後、洗い流していきます。
色の入り具合は、染色液の中で染まっているウィッグより実際は少し薄めです。
希望の色より濃い目に染まっているぐらいがいい塩梅(あんばい)です。
上記になっていれば10分経たずに水からあげてしまいましょう。
私の場合、緑部分は8分ほどで引き上げました。
④洗い流す
毛が絡まないように、揉むようにウィッグを洗っていきます。
本来であれば、この後に洗剤でウィッグを洗うのですが今回はもう1色の色を入れます。
ですので緑に染めた後は水洗いのみ行い、初めと同じようにタオルで水気を切って置いておきます。
【甘露寺蜜璃特別パート】もう1色の染色をする
次は、同じ容量でピンクの染色材を用意します。
耐熱容器(大)に入っている緑の染色材を捨て、新しく1.5ℓのお湯も用意しましょう。
緑の時と同様に、溶かした染色材500mlとお湯1.5ℓを足して2ℓのピンクの染色材を作ります。
できたら、先ほどのウィッグのピンクに染める部分を浸していきます。
まずは、バンスからいきましょう。
緑の部分も染まってしまわないようにゴムで束ねておくと良いです。
こちらもこのまま少し放置します。
私の場合、ピンクの部分も緑と同じく8分ほどで引き上げました。
次は、ロングウィッグを染めていきます。
同じく、緑部分も染まらないようにゴムで束ねておきます。
緑の部分をもって、上から液に落とすと液につけやすいです。
頭頂部は染色液に浸りにくいのでほぐすように揉んであげましょう。
(先ほど述べたように、染色液の中は本当にアッツアツなので火傷に注意してください。)
付けたらそのまま数分間放置します。
【ここで問題が発生しました】
同じようにロングウィッグも8分で液からあげたのですが、お湯の温度が下がってきた影響で色の入りが薄くなっていました。
明らかに真ん中のロングウィッグだけ色が薄いです。
コロランテはお湯の温度が高いほど染まりやすくなるので、続けて作業をするとお湯の温度が下がり染まりが悪くなるようです。
今回の場合は《めんどうでも再度染色材を作り直す》または《液に浸ける時間を長めにする》の対応を取ればよかったですね。
再度、ピンクの染色液を作りなおし色の入り具合を何度かみながらロングウィッグを染めなおしました。
そして、無事にバンスの色と色味を合わせることができました。
これで、蜜璃ウィッグの特別パートは終わりです。
全ての染色が終わったので、再度水で洗っていきます。
何度か洗い、水の色が薄くなってきたら、中性洗剤を使って洗います。
水に洗剤を溶かし、その中で洗っていきましょう。
最後は容器の水を入れ替え、水で洗剤を落としすすぎます。
⑤柔軟剤につける
柔軟剤につけることで、乾いた後のウィッグがサラサラになります。
この工程は染色に必須ではないですが、ウィッグの絡みが軽減されるのでお勧めです。
キャップ一杯の柔軟剤を入れたら、その中にウィッグをつけて30分程おきます。
柔軟剤によって染色が禿げてしまうことはないのでご安心ください。
あわせてタングルティーザーでとかし、本当にサラッサラになりました。
ウィッグがふわっとする度に好きな柔軟剤の香りもして幸せな気持ちになることができます。
⑥洗い流す
柔軟剤を水ですすぎ洗い流します。
洗い終わったら軽く絞り、水気を切ります。
⑦タオルドライ→乾かして完成
先ほどと同じようにタオルドライをして水気を切り、陰干しで乾かして完成です!
※陰干し…日光に当てずに乾かすこと
陰干しのみだと乾ききらない場合は、ドライヤーで乾かします。
今回、一日置いて完全に乾ききっていなかったのでセットをする時にドライヤーで乾かしました。
ウィッグ染色の完了
いかがでしょうか。
とっても可愛く染色をすることができました。
自分で色味やグラデーションの境目の調整ができるので原作に近いものを作ることができます。
しかし、今回ひとつ反省点がありました。
慎重になりすぎた結果、グラデーション部分の境目の染まりが弱く若干白っぽくなっています。
もう少し、境目も液に浸しておけばよかったようです。
次回の染色の時の勉強になりました。
今はウィッグをコピックで染めることもできるので、境目の白いところをコピックで染めてみるのもいいかもしれません。
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蜜璃ちゃんの髪形にセットしました
鬼滅の刃の原作画を見て、甘露寺蜜璃ちゃんのセットをしてみました。
作画を見て染める位置を決めたのでグラデーションの位置もバッチリです!
染色から行うのはキャラウィッグを購入するより時間がかかりますが、これだけ理想に近いものができるのであればまた染色からしてみたいなと思いました。
まとめ
今回の染色レポートはいかがでしたでしょうか。
『鬼滅の刃』のキャラクターを思い返してみると、蜜璃のようにグラデーションが入ったキャラクターが多いことに気づきます。
今回の染色の方法を使えば『鬼滅の刃』のこんなキャラクターのウィッグも作れますね。
竈門禰豆子(かまどねずこ)・嘴平伊之助(はしびらいのすけ)・胡蝶しのぶ(こちょうしのぶ)・煉獄杏寿郎(れんごくきょうじゅろう)・時透無一郎(ときとうむいちろう)・童麿(どうま)・愈史郎(ゆしろう)・魘夢(えんむ)・堕姫(だき)、など。
・ウィッグが販売されていなくても自分で作れるので、コスプレできるキャラクターの幅が広がる。
・キャラウィッグを購入するより安く作れる場合がある
・自分の理想に一番近い再現ができる
・コスプレ写真のクオリティがあがる
・創作コスプレをする時に周りをあっと言わせる配色のウィッグが作れる
また、今回コロランテが結構余りました。
コロランテは1色799円(税抜き)です。
緑とピンク色ともにそれぞれあと5回以上は染色ができそうですごくお得に感じます。
染色は手順を一度覚えてしまえば、次からは何も見ずにできるくらい簡単です。
かかった時間をお伝えすると、今回の蜜璃ちゃんのウィッグは柔軟剤に浸す時間も含めると染色の完成まで1時間半ほどでした。
染色液や柔軟剤に浸す時間を省いた作業時間でいうと全てで30分ほどです。
こんなに短時間で作れて、理想のものができるなら自分で染色してみたくなりませんか?
もしあなたがこの記事を読んで染色にチャレンジした時は、どうだったかぜひ感想を教えてください。
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記事の感想なども頂けると励みになります。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
素敵なコスプレライフをお過ごしください。
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