[2020年11月号‐後編‐:ひのきお~エモすぎる表情を作り込むプロ~]月イチ企画!カバーガール特集

毎月一人のコスプレイヤーを指名し特集している月イチ企画emoma!カバーガール特集
2020年はなんと、日本最大のコスプレ事務所12カンパニー(以下、12co)と1年間の連載タイアップ!!
今年1年間かけて12カンパニーのコスプレイヤーが登場し、それぞれの魅力をたっぷりお届けします。

12カンパニーとは──
<コスプレの可能性を広げたい>
コスプレに本気で取り組む私達は、作品の世界観やキャラクターの特色などを大切に表現できるチカラをもっています。
その思いから誕生した12COMPANYでは、ACG(アニメ・漫画・ゲームの文化を反映した二次元カルチャーの総称)領域における豊富な知見を活かし、これまでに多くの企業様のプロモーションに協力させていただきました。
単なるコスプレイヤープロダクションの枠に縛られず、ACG領域におけるマーケティングプロフェッショナル集団として、様々なサービスメニューを開発、最も効果的なソリューションを提供いたします。

11月号となる今回はひのきお(Twitter:@hinokio_q)さんです。
一見クールな印象に見える彼女ですが、インタビューした際には笑顔で沢山語ってくれたことが印象的でした。さらに元々一人で活動していたこともありクリエイターな一面もお聞きしてきました。

前編では、コスプレを始めた経緯から事務所に所属してコスプレの幅が広がったお話をお伝えしましたが、後編ではひのきおさんの特徴の一つでもあるエモすぎる表情の作り方、撮影する際の作品への取り組み方などをお伝えします。カラコンの話などはコスプレイヤーさんは参考になる部分だと思いますので是非お読みください。

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作品のストーリーの間をうまく切り取る業

人外キャラ、アスカ、素行の悪いロリキャラなど幅広いコスプレが魅力の一つだと思いますが、ご自身でコスプレする際に大切にしていることは何ですか

コスプレには2つ表現方法があると思っていて、立ち画やカード画などのアニメシーンを完全再現して撮影することと、このキャラがもしこういう場面だったらこうするだろうなという、いわゆる二次創作寄りの撮影が出来ると思っているのですが、私は後者の表現に力を入れています。

例えば、この写真にあるように「エヴァンゲリオン」のアスカならRADIO EVAというファッションラインを着て、アスカがファッション誌に出たらこういう表現をするだろうなと考えながら撮影しました。
テスト用プラグスーツを着たものは、実際の作品だとこの数時間後に死んでしまうのでストーリーなので、そのシーンとシーンの間だったらこういう表情になるんじゃないかと想像して表現しました。

ただ、実際の作品とかけ離れることはないように原作とオリジナリティの間を取ることが大切だと思います。

それだけのこだわりがあると撮影前の準備が凄く大変そうですね

考えることが好きなので、常日頃からそういうシチュエーションを携帯電話のメモをネタ帳のようにしてつけています。
いざ撮影する時は、シチュエーションに合うスタジオを探して、作品が好きで私が撮りたいシーンを理解してくれるカメラマンさんを探してっていうことをやるので結構大変です。

コロナでステイホーム期間中は撮影したいけど外に出られなかったので、家に自作で簡単なセットを組んで自分で撮影もしていました。

コスプレ以外にもポートレートもやっていますが、コスプレとポートレートで差別化しているポイントなどありますか?

ポートレートもやっていますが、素の“ひのきお”として撮影されることが自信がないし恥ずかしいので、オリジナルの衣装を着てシーン設定をして、創作という意味で撮影しています。
コスプレだときちんと完全再現しないといけないと思っているのですが、創作だと正解がない分、撮影中にもっとこうした方が良いなと思えばそっちに方向転換も可能なので創作はそういう意味では気持ちの面でも違います。

囲み撮影だと全方向に向けて表情を作るのは困難そうですが、撮影会やイベント等で撮られる際に気を付けていることは?

囲み撮影の場合は、誰か一人のリクエストだけに答えないようにしています。
それを受け入れてしまうと他の人はそのポーズを撮りたくないかもしれないので、なるべくみんなに気持ちよく撮ってもらえるように考えてポーズしています。
囲みは意外にやることも多いので難しいです。

カラコンはキャラクターに応じてmm単位の調整

どの作品もエモい表情が素敵ですが、メイク方法等にこだわりはありますか?

私の目は黒目が小さくて白目の部分が大きいので、睨んでいるような表情になってしまうので可愛いキャラクターや幼いキャラクターのコスプレをする時のカラコンは15.0mmのものを使用するようにしています。
コスプレイヤーさんの多くは14.0~14.5mmのカラコンを使用しているみたいですが、私の場合は黒目が小さいことがコンプレックスなので、カラコンで黒目を大きくして幼い表情を作る為にも15.0mmのカラコンを使用しています。
逆に大人っぽい表情や人外のキャラクターをする時は、13.0mm~14.0mmのカラコンを使って表現しています。

公式キャラクターのコスプレをする際にも、カラコンは自分で選んだものを使わせてもらうことがあるほどmm単位で調整していることがこだわりかなと思います。

男装への挑戦はどうです?

好きな男性キャラがいるから男装をやるというよりは、女性も男性も感じさせないユニセックスなキャラが好きなのでその時に表現したいキャラがたまたま男性だから男装したという考え方が私のコスプレには近い気がします。

現在のコスプレイヤーとしてのご自分の評価はいかがですか?

自分が元々好きな人外キャラや闇落ちしているキャラのコスプレが出来ていることには満足しているのですが、たまに主人公のヒロインキャラやアイドルキャラのような王道の路線のコスプレは得意じゃないけどもっと出来たら良かったなと思うことはあります。笑

昔から悪役の女の子のキャラが好きなので、もっと世の中に悪役の女の子キャラがメインキャラクターになる作品が増えたらいいなと思ってます。

来年達成したいコスプレイヤーの目標

“ひのきお”の名前の由来を教えてください

正直そんなに深い意味もないのですが、椎名林檎さんの「ピノキオ」という曲が好きで、ピノキオは嘘をつくキャラクターで有名だと思うのですが他の人を演じるという部分もあるので、コスプレは自分じゃない自分になれるものなので共通しているなと思い“ひのきお”にしました。

最近はゲーム実況なども積極的にやっていますが、元々ゲームが好きでした?

元々ゲーム自体は好きだったんですけど実況するほど上手くなかったのですが、PCを自作したら我が子のように可愛くてそのPCを使って出来ることをしようと思った時にゲーム実況を始めました。
YouTube始めた理由も、ポケモンが大好きでポケモンの実況がしたくて始めました。ポケモンのゲームはずっと好きでやっています。

トレーナーだったらマリーとクララが好きで合わせの撮影もしました。
キャラクターを好きになるきっかけは、キャラの性格からハマることが多いです。

社会人として働いてる中でゲーム実況やコスプレの時間はどう確保しています?

土日の休みは“ひのきお”としての活動になりますし、平日でも仕事終わった後に撮影を入れることもあるのでプライベートな休日は全然ないのですが、仕事終わりに撮影がある日は頑張ってその時間までに終わらせられるように仕事をやっています。
仕事に疲れたから今日はコスプレやめておこうかなというよりは、疲れたからコスプレしようみたいな感じで逆にコスプレがあるから仕事を頑張れています。

今後、成し遂げたい夢は何ですか?

沢山ありますけど大きく2つ分けるとあります。
公式キャラクターはこれまでのように沢山やりたいですが、一度きりの公式コスプレではなく、同じキャラクターを継続して長い期間出来るともっと愛着も沸くしキャラクター理解も深まりますし、ファンの方との交流も含めキャラクターと一緒に私自身も成長していきたいと思っています。
もう一つは、雑誌のコスプレグラビアの仕事に挑戦したいです。これは来年には叶えたい夢です。

今年の得に前半はコロナの影響で撮影会やイベントが出来なかったと思いますが、どんな活動をしていました?その間に新たに始めたことなどはありますか

自分の生誕祭がコロナの影響でオンライン開催になったのですが、生誕記念に写真集を制作することにしてスタジオにも行けないので、自分の部屋内に作ったセットで撮影して製本しました。
構成や紙質などイチから考えることが好きなのでこだわりの詰まった写真集になったと思います。

あとはこの期間にYouTubeも始めたり、ファンの方と会える機会が減ってしまったのでオンライン飲み会も開催しました。
事務所のスタッフの協力がなければできなかったので感謝しています。

眷属ゥはみんな友達みたいな近い存在

12月にはエアコミケがありますが、どんな予定ですか?

夏のコミケでは、ダウンロードコンテンツしか作れなくてファンの方から紙で欲しいとの声があったので、今回はけもみみ女子のためのスタイルブック「GRRR」を通販などで頒布予定です。
ケモミミをテーマにしたおしゃれで少しえっちな世界観のオリジナル作品となります。
B5本、またダウンロードROM版を準備予定です。
価格など詳細はTwitterなどでお知らせいたしますのでご確認ください!

コスプレをやっていなければ写真集を作ることなんてなかっただろうし動画編集やレタッチ、生配信用のシステムを組むことも紙面の段組みもすることもなかったと思うので、コスプレをやって良かったと思います。

最後にファンの方へメッセージをお願いします

一番最初に思うのは、本当に好き勝手してすみません。笑
「お酒飲んで楽しい―」みたいなツイートしたと思えば、急に作品上げたりグラビアやったりしてて本当に困っているかもしれませんが、それでも一人でも応援してくださる方がいる限りは期待に応えたい気持ちでいますし頑張れるので嬉しいです。
私が他のコスプレイヤーさんと違う部分で言えば、ファンの方々がとにかく優しいという部分くらいしかなくて、ファンのみんなは友達のように接してくれますし見た目だけじゃなくてちゃんと私の性格まで好きでいてくれるのは凄く心強いです。
好き勝手やっているのに本当に応援してくれる方がいることに感謝しています。

まとめ

11月号はひのきおさんをお迎えしてお届けしましたがいかがでしたでしょうか。
インタビュー時の印象はやはりよく喋る。もちろん悪い意味ではなく、全ての質問に丁寧かつ真摯に回答いただいたという意味ですがインタビュー前はクールビューティーなイメージがあっただけにその意外性に驚かされました。
カラコンのお話は共感する人も多いと思いますし、コスプレ活動の参考にしたいコスプレイヤーさんもいると思います。
mm単位で調整しているのは驚きましたしプロ意識の高さを伺えました。
今年は夏も冬もコミケはエアコミケとしてオンライン開催されますが、エアコミケ2でひのきおさんもオリジナルの写真集をB5本版とダウンロードROM版を準備しているとのことですので要チェックです。

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