今回は男性コスプレイヤーKさんに、男性コスプレイヤーならではの『コスプレメイクの小技』を紹介して頂きます。
残念ながらお名前は出せないのですが、男性コスプレイヤーによる男性コスプレイヤー向けのメイク講座は珍しいので是非参考にしてください。
Kさん:コスプレメイクは再現度を高めたり画像写りの映えを考えたりする為、アイカラーもブレンディング(色を混ぜてアイシャドウなど異なった色の境目を馴染ませること)せずにそのままパキッとのせるなど普通のメイクとは違ったメイクの仕方をすることがあるんです。
その為コスプレを始めたばかりの頃は雑誌やネットにある普通のメイク法を参考にしてコスプレメイクをすると「ちょっとイメージと違うな」とか「ここもう少しこう出来たらいいのに」と思うことが結構頻繁に起こってしまうんです。
という訳で、コスプレメイク試行錯誤の中でKさんが見つけた「痒いところに手が届いた!」という小技を紹介して頂きます!
アイメイク編
Kさん:まずはダブルラインを書く時のひと手間についてです。
Kさん:そうです。コスプレイヤーさんはダブルラインを引いている方が多いと思いますが、自然に見せる為に真っ黒のアイライナーでラインを引いてシャドウでぼかしても“なんだか濃すぎたな”とか“線がガタついて目立っているな”とか気になり、綺麗な二重メイクが苦手だと思ってる方も多いと思うんです。
Kさん:コスプレを始めた当初はアイメイクがとにかく苦手で、その中でもダブルラインがガッタガタになってしまったりして毎回鏡を見ながら首をかしげてました。
Kさん:そうなんです!薄すぎず濃すぎず、かつ失敗が目立ちにくい書き方があったんです!
Kさんが紹介してくれたダブルラインを書くのに必要なのはこちら
Kさん:やり方は、まず最初に黒いアイライナーで手の甲に小さい丸を書きます。
次にそれをダブルライン用のペンで軽く取ってダブルラインを書けば、いい感じの濃さで書けるんです。
Kさんが実際に腕に書いてくれました。
<上からリキッドライナー、混ぜた色、ダブルラインフェイカー>
Kさん:アイライナーで直接書くと濃くなりすぎるし がたがたしやすいんです。
逆にダブルラインフェイカーで何回も書くとアイメイクが崩れてしまったりするので難しいのですが、この方法で良い具合に調整出来るんです。
Kさん:この方法ですと失敗しても修正できるし、濃さも重ねることではっきり主張させることも出来るんで便利なんです!
アイブロウブラシを活用する
Kさん:目元のニュアンスで全体の雰囲気も ぐっと変わるのでコスプレをする時は目元のメイクって細かくしたいですよね。
そんなアイメイク時に活用すべきなのが「アイブロウブラシ」なんです。
Kさん:アイシャドウブラシでアイメイクをするとクリームアイシャドウだとまだテクスチャのおかげで筆先がまとまるのでいいんですが、パウダーシャドウはどうしても余計なところまで粉が乗ってしまうんです。
Kさん:はい、そこで役立ってくれるのがアイブロウブラシなんです。
眉毛を書くためのアイテムなので、粉飛びせず細かく書けるように筆先が硬めに工夫されて作られています。なのでアイシャドウで細かいニュアンスをつけたい時にも すごく使えるアイテムなんです。
Kさんが実際に腕に書いてくれました。
<上からパウダーアイシャドウをアイシャドウブラシ、パウダーアイシャドウをアイブロウブラシ、クリームアイシャドウをアイシャドウブラシ、クリームアイシャドウをアイブロウブラシで描いたもの>
Kさん:アイブロウブラシを使うだけで、飛び散りのないまとまったクリアな線が書けるんです。
Kさん:例えば涙袋を作るとき、下まぶたのアイラインに沿ってアイシャドウを入れますよね。
すごく狭い範囲にしっかり色をのせたいので、アイブロウブラシを使うと上手に出来ます。
あとはダブルラインの上にハイライトを載せて立体感を出したりする時も綺麗に色をのせられるのでとても便利なんですよ。
Kさん:是非皆さんも細かい範囲にしっかり色をのせたい時にはアイブロウブラシを使ってみてください。
唇の色味消しはスティックタイプのシャドウを使う
Kさん:コスプレをする時は多くの場合は唇を一度消してから口紅をのせて理想の形や色にしていきます。
でも消すためにコンシーラをのせてみたものの、なんだか浮いて見えるなと悩んだことはないでしょうか。
Kさん:唇の色は本来内側から赤→茶色→肌色のようにグラデーションになっているんです。
それを一色のコンシーラーで均一に消そうとするので どうしても消しきれていない違和感が出てきてしまうんです。
Kさん:そうなんです。ですので、まずスティックタイプのシャドウで色を均一にしてみてください。
やり方は最初に唇の赤い部分(唇の内側)に暗い色のシャドウをのせます。
次に外側にいくにつれて粘膜が青っぽい茶色になっているので、そこに赤みのシャドウでシェーディングを入れてあげるんです。
Kさん:はい。この工程を踏まえてからコンシーラーで消していくとあからさまにトーンが上がらず、かつ自然に肌に馴染んで消すことが出来ると思います。
実際にKさんが実演してくださいました。
<向かって右がコンシーラだけ、左がシェーディングを使ったものです。(※色味を見るために色調補正はしていません)>
Kさん:自分自身たらこ唇がコンプレックスでこの消し方を思いつきました。
同じお悩みの方にはダメもとでもいいので一度試してもらいたい小技です。
男装でもアイメイクのベースはラメを使ってみる
Kさん:そうですね。意外かもしれないですけどメリットが多いんです。
まず目の一番高いところの瞼にラメをのせると光を反射するように見えて立体的な目元になって堀が深く見えるんです。
Kさん:細かいラメを使うと自然に光ってくれるので、造形している感じが強すぎない自然な立体感を演出することができます。
Kさん:そして更に目元のラメは写真の写りもよくするんです。
Kさん:撮影するとアイメイクは特に色飛びしがちな場所なんですが、ハイライトがあることで色のメリハリがはっきりついて写真になった時に色が綺麗に残せるようになります。
試してくださった画像がこちら
<マットなパウダーシャドウでメイクをした場合>
<ラメ入りのシャドウでメイクをした場合>
Kさん:ラメを使うと画像では良くても実際はケバく見えてしまうと感じる人もいるかもしれません。
ラメの有りと無しを試してみて実際の印象と画像の印象を確認し、コスプレをする際に実際の見た目と写真写りどちらが重要な場なのかで判断するのが一番良いですね。
まとめ
今回のインタビューで男性コスプレイヤーさんが男装する時にメイクではそんなに悩まないんじゃないかと思っていた編集部は深く反省しました。
また、女性コスプレイヤーさんが女性のキャラクターのコスプレをする際にも使える技が多かったですね。
男性コスプレイヤーさんも女性コスプレイヤーさんも、男性キャラも女性キャラも、みなさん愛情深く一生懸命メイク法を駆使してコスプレされているんだなとしみじみ感じました。
最後に今回取材に協力してくださったKさんにコメント頂きました。
Kさん:今回は自分がコスプレをするときに使う小技を紹介させてもらいました。
男性コスプレイヤーさんのメイク時の参考になったら嬉しいので、是非一度試してみてください。
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