コスプレ衣装が増えてくると、なかなか使わない衣装も多くなってきますよね。
そんな時に、ずっとしまい込んでいた衣装を久々に出してみたら、嫌な臭いがする、カビが生えていた、頑固なシワが付いて取れない…などのトラブルが起きてしまっていることも。
着る機会が無くなっていたとは言え、愛着のあるキャラクターの衣装にトラブルが起きてしまうとショックですよね。
今回はそんな、収納していた衣装に起こりやすい代表的なトラブルと、その解決方法をご紹介していきます!
コスプレ衣装に起こりやすいトラブル
コスプレ衣装に起こりやすい代表的なトラブルを以下にご紹介します。
シワ
衣装を畳んでしまい込んでいるうちに、ケースの奥の方でクチャクチャになってしまっていることがあります。
そうすると、長年圧をかけられた衣装には『頑固なシワ』が付いてしまい、アイロンをかけてもなかなか取れない状態になってしまいます。
カビ
湿気の多い場所にしまい込んでいた衣装は、『カビ』が生えてしまう場合があります。
ダンボールやプラケースに何も対策せずにそのまま収納していると、衣類はカビてしまいます。
薄い色の衣装なら目に見えて気付きますが、濃い色の衣装だとカビが目立たず、出して臭いがして初めて気が付くということもあるので注意が必要です。
臭い
コスプレ衣装は頻繁に何度も着ることを想定されておらず、作りがデリケートなものが多いです。
そのため、自分で洗うのが難しいものもありますよね。
そこで、「汗をかいていなかったから大丈夫!」と洗わずに収納してしまうと、久しぶりに出してみたら『変な臭い』がするということもしばしば。
カビや臭いはウィッグにも起こる可能性があり、注意が必要です。
汗ジミ
こちらも臭いと同じく、洗わずにしまっているとワキや首周りなどに黄色い『汗ジミ』が出来てしまった!ということが起こり得ます。
普通に洗ってもなかなか取れない汗ジミは、特に薄い色や明るい色の衣装には大敵です。
虫食い
衣装の中でも特にウール、シルク、麻などの天然素材では、『虫食い』が起こりやすいです。
また、紙製のものにも虫食いが起こりやすいため、手作りの小道具なども注意が必要です。
コスプレ衣装の各トラブルの原因&解決方法
シワの原因&解決方法
シワはとにかく、収納方法が鍵です。
畳んで仕舞う場合に、ギュウギュウに詰め込んでしまうと奥の衣装に圧力がかかってしまい、時間をかけてじっくりとプレスされた頑固なシワが付いてしまいます。
畳み方に注意していても、上や手前から別の衣装を入れていくうちに少しずつズレて、思いもよらないシワが出来ているということは起こり得ます。
- お風呂の湯船に熱いお湯を溜めて、その上に衣装を綺麗に吊るして湯気を当てる
- 衣装がしっとりしたら下ろして、スチームアイロンをかける(必ずあて布をしてください!)
- 再度ハンガーに吊るして乾かす(外に干すか、天気が悪い日は浴室乾燥機がオススメです)
※素材によっては合わない方法もあるので、製品表示などをよく確認してから行ってください!
この方法で大概のシワは取れます!
これでも取れない場合は、①の段階で湯気を当てるのではなく、40℃以下のぬるま湯で軽く衣装を洗って、軽く干して生乾きにしてから②の工程へ進むという方法もオススメです。
着物を家庭で洗う時にも使える方法で、デリケートなコスプレ衣装にも応用可能です。
カビの原因&解決方法
カビの原因は、湿気と汚れです。
湿気だけかと思いがちですが、汚れもカビの原因になります!
カビは、湿気のあるジメジメとした場所で、汚れをエサにして繁殖します。
髪の毛や皮脂もエサになるので、風通しだけでなく汚れの面にも気を付けてあげましょう。
また、カビには2種類あります。
白色でポツポツと綿のようなカビが生える「白カビ」と、緑がかった黒色のシミが出来る「黒カビ」です。
白カビは比較的簡単に落とせますが、黒カビは繊維の奥まで根深く生えてしまっていることが多く、自分で落とすのは本当に大変だし、落ち切らないことも多いです。
それぞれのカビの落とし方をご紹介します!
※カビ取り作業をする時は、カビを吸い込んでしまわないようにマスクをして、お部屋の換気をしながら行うようにしましょう!!
用意するもの:酸素系漂白剤、アルコールスプレー
- 屋外に出て、衣装に付いたカビを払い落とす
※カビ菌が広がるので、必ず外でやってください - カビが生えている箇所にアルコールスプレーをしっかり吹きかける
- 酸素系漂白剤を規定の分量入れて、洗濯機で洗う
※衣装はネットに入れてください - 天日干しで完全に乾かす
※天気のいい日に、乾き切るまでしっかりと日に当ててください
用意するもの:酸素系漂白剤、綿棒、ゴム手袋、洗面器かバケツ
- ゴム手袋を付けて、カビが生えている部分に綿棒で漂白剤を塗り込む
※漂白剤は直接皮膚に触れないようにしてください - 洗面器・バケツなどに40~60℃くらいのお湯と規定量の酸素系漂白剤を入れる
- 衣装を漬けて、30分おきにカビが落ちているか確認する
※あまり長く漬けすぎると色落ちする場合があるので、小まめに様子を確認しましょう - カビが落ちていたらゴム手袋をしたままもみ洗いして漂白剤を洗い落とす
- 完全に乾燥するまでしっかりと天日干し
なお、カビ(特に黒カビ)は一見落ちたように見えても、菌がまだ衣装に残っている可能性もあります。
他の衣装と一緒に収納してしまうとカビが他の衣装に移ってしまうので、除去作業をしてからもしばらくは別の場所に隔離して、またカビが生えてこないか様子を見ながら収納するようにしましょう。
カビ取りにオススメの商品
酸素系漂白剤「オキシクリーン」
酸素系漂白剤は漂白剤の中でも比較的衣類に優しく、それでいて殺菌力もしっかりあるのでカビを落とすのに有効です。
40~60℃くらいのお湯で汚れ落ち効果が最も高まります。
アルコールスプレー「カビホワイト」
衣類のカビを取るためのアルコールスプレーです。
なお、「カビホワイト」はカビだけでなく、エサとなるバクテリアなどの菌も除菌することが出来るので、予防にも使うことが出来ます。
臭いの原因&解決方法
コスプレ衣装やウィッグの臭いの原因は、汗・皮脂などの汚れか、カビです。
目に見えなくてもカビ臭いと感じたら、それは確実にカビが生えているということ。
前述のカビ取り方法を参考に、酸素系漂白剤で洗濯してみてください!
汗・皮脂などの汚れが元で、時間が経つにつれて菌が繁殖し、不快な臭いに繋がっていることもあります。
こうした場合も結局はカビと同様に除菌が必要になるので、酸素系漂白剤で殺菌しつつ洗濯するのが有効です。
汗ジミの原因&解決方法
汗ジミはその名の通り、汗が放置されていることで出来てしまうシミのことです。
洗っていたのに出来ることもあって、汗や皮脂が落とし切れていないと、ちゃんと洗っているつもりでも汗じみになってしまう場合があります。
特に白シャツ系衣装の襟などは目立ちます。
こうした部分部分の汗ジミは、手洗いで落とすことが出来ます。
用意するもの:食器用中性洗剤またはクレンジングオイル、洗面器
- ①洗面器に40℃のぬるま湯を入れる
- ②汗ジミ部分をぬるま湯で軽く湿らせてから、中性洗剤かクレンジングオイルを付ける
- ③もみ洗いする
- ④洗剤またはクレンジングオイルを洗い流し、洗濯機で洗濯
簡単な汗ジミならこれで大体落とすことが出来ます!
それでも落ちない場合は、以下の方法でつけ置き洗いします。
用意するもの:洗濯洗剤、酸素系漂白剤、洗面器
- 洗面器に40~60℃のぬるま湯を入れる
- 汗ジミ箇所に洗濯洗剤を直接付ける
- 規定量の酸素系漂白剤を洗面器に入れて、かき混ぜる
- 10~20分つけ置きする
- 洗濯機で洗う
汗ジミの原因は皮脂などの油分なので、洗剤やクレンジングオイルなどが有効なんですね。
また、汗ジミに特化した洗剤も販売されています。
こちらも効果が非常に高く、予防にも使えるので、使ってみてくださいね!
虫食いの原因&解決方法
衣類の虫食いはウール、絹、麻などの天然素材に起こりやすいので、化学繊維で作られていることが多いコスプレ衣装にはあまり関係ないかもしれません。
が、虫食いを起こす虫は汗や皮脂、ホコリ、食べこぼしなどの汚れを好んで食べるので、化学繊維でもそれらが付着したまま保存していたら食害は起こってしまう可能性があります。
虫食いが起こってしまった場合、補修方法は以下の2つがオススメです。
Tシャツ系など柔らかい生地の場合:穴の部分を生地と同じ色の糸で縫う
穴に針をくぐらせて、すくうように糸を通していきます。
縮れてシワにならないように、穴の近くを丁寧に縫うようにしましょう。
スーツ系など硬めの生地の場合:補修用のあて布を裏から付ける
硬めの生地の衣装には、同系色のアイロンで接着できる補修用あて布を裏から付けて直しましょう。
穴よりも少し大きめにカットして貼り付けます。
同じような色が無い場合は、なるべく似た色を選んで貼ってから、アクリル絵の具で似た色に塗ると綺麗に補修ができますよ!
コスプレ衣装トラブル対策
コスプレ衣装トラブルの対処法や解決方法を解説しましたが、未然に防げるのであれば防ぎたいですよね。
そこで、コスプレ衣装トラブルを抱える前にやっておいた方がいい対策を紹介します。
シワの対策
シワを防ぐ方法としては、一番いいのは吊るして収納することです。
かさばるので沢山吊るせないという方は、ハンガー付きの衣類圧縮袋を使ってみてください!
これを使えば衣装をかなり薄く出来るので、ハンガーで吊るせる量が一気に増やせます。
圧縮する際に多少のシワは出来ますが、上に重なったものに押されて出来るシワに比べれば遥かに取りやすいです。
なるべくシワにならないように注意しながら圧縮すれば大丈夫です。
カビの対策
コスプレ衣装をカビから守るためには、まずクローゼットなどの収納の中にカビを繁殖させないことが重要です。
その際、ダンボールはカビが繁殖しやすく、その他に虫食いなどのトラブルも起こりやすいので、ダンボールに衣装を収納するのは基本的にNGだと思った方がよさそうです。
衣装を収納しているクローゼットや押入れ、プラケースなどを定期的に掃除する
ホコリもカビの栄養源のひとつです。
定期的に収納を掃除することで、カビのエサになるものを取り除きましょう。
また、一着カビの生えた衣装が発生した場合、残念ながら収納全体にカビ菌が広がっている可能性があります。
他の衣装もカビが生えていないかチェックして、見つけた場合は除去または廃棄をしましょう。
掃除が出来たら最後にアルコールスプレーで収納全体を拭き上げ、カビを退治します。
換気と除湿をする
収納場所に湿気が溜まらないように、定期的に扉やフタを開けて換気をしてあげましょう。
また、手軽に設置できる除湿剤を一緒に入れるのもオススメです。
小さな収納にも一緒に入れておける、コードレス式の小型除湿機もあります!
除湿剤よりも更に強力に除湿が出来ますね。
なお、どんなに除湿剤を入れても、衣装をギュウギュウに詰め込むと空気の通りが悪くなって湿気が溜まりやすくなります!
詰め込むとシワにも繋がりますので、衣装はなるべく余裕を持って収納するようにしましょう。
衣装は必ず洗濯してからしまう
冬場などの汗をかきにくい季節に着たとしても、少量の汗や皮脂などは必ず衣装に付着します。
それらは様々なトラブルの元になるので、コスプレ衣装は必ず洗ってから収納するようにしましょう。
なお、しっかりと乾かしてからしまってくださいね!
また、特に梅雨の時期は、さらなる注意が必要です。
以下の記事では、梅雨入り前にオススメのカビ&湿気対策やお手入れ方法をご紹介しているので、そちらも是非参考にしてみてください!
みなさん、しまいっぱなしのコスプレ衣装やウィッグありませんか?気づけば長い間ダンボールやクリアケース・プラケースに入れたままの衣装やウィッグがあるのではないでしょうか。これをこのままにしてしまうと、知らないうちにカビだらけになってし[…]
臭い、汗ジミの対策
臭いや汗ジミも、カビと同様に必ず衣装やウィッグを洗ってから収納することで防げます。
カビを防ぐための対策をしっかりしていれば、臭い・汗ジミトラブルも同時に防ぐことができるので、カビ対策と合わせて実践してみてください!
ウィッグの洗い方については、以下の記事に詳しく書いてあるので、参考に見てみてください。
「長期使用にもオススメ!ウィッグお手入れに必須グッズをご紹介」でウィッグのお手入れに必要なグッズを紹介しました。[sitecard subtitle=関連記事 url=https://emoma-c.tv/recommend-wig-c[…]
なお、逐一洗濯する時間が無い、洗えない素材の衣装だけどなるべく綺麗に長く着たいといった場合はファブリーズがオススメです。
ファブリーズはウィッグにも使いやすいですね!
コツとしては、衣装全体がしっとりするくらいかけると良いです。
スーツのジャケットで15回くらいスプレーしてあげます。
その後しっかり乾くまで天日干しまたは浴室乾燥機などに当ててから収納しましょう。
虫食いの対策
虫食い対策には防虫剤も良いですが、衣装に防虫剤の臭いが付いてしまうので好まない人も多いです。
防虫剤も良いのですが、結局は虫食いもまた衣装の汚れや皮脂、ホコリが原因になるので、衣装を綺麗に洗ってしまう・収納の掃除を定期的にするといった、他のトラブルと共通する対策が重要です!
また、カビ対策の項目でも言いましたが、使用済みダンボールには虫の卵が付いている可能性があるため、やはり虫食いの観点から見てもコスプレ衣装をダンボールに収納するのはNGです。
プラケースなど、清潔に保ちやすい環境に収納するようにしましょう。
まとめ
トラブルを回避して収納するためには、とにかく「衣装を綺麗に洗う」「トラブルを意識して対策しながらしまう」の2点が重要です!
なお、今回は自宅でセルフで出来る解決方法や対策をご紹介してきましたが、自分ではどうにも出来ない!という場合には、コスプレ専門のクリーニング業者に頼むことも出来ます。
一般のクリーニング業者では、洗濯の表示タグが付いていないと受け付けてもらえなかったり、コスプレ衣装の縫製などへの知識が無く壊れてしまったりといった可能性があります。
コスプレ専門のクリーニング業者なら、少し割高になりますがその分コスプレ衣装に特化して気を配ってお手入れしてもらえるので安心ですね!
大切な衣装を長く着られるように、正しい収納方法で素敵なコスプレライフを送ってください。