～男性・男装コスプレイヤー特集～第2回は男性コスプレイヤーはやちんさんです。
女性キャラクターのコスプレが主流だった中、近年男性キャラクターのコスプレ人気も勢いが加速しています。
それでもまだ男性がコスプレを始める時にHow toが分からなかったり、周りに一緒にコスプレ出来る人がいなかったりと敷居は低くないこともあります。
今回は男性コスプレイヤーはやちんさんがそんな初心者の方へのアドバイスも含め、ご自身の経験などなど語ってくださいました。
【～コスプレは女性だけのものではない～】
今やコスプレは日本文化の誇りのひとつ。ただ女性だけがフューチャーされがちな業界ですが男性だって多数いる！さらに女性だからこそ出来る男性キャラクターもある！そんな男性・男装コスプレイヤーをemoma!編集部がピックアップし各コスプレイヤーの魅力に迫っていく特集です。
きっかけは一人コスプレイベントデビュー
元々地元が名古屋で毎年夏に開催されている世界コスプレサミットっていうのがあるんです。
たまたまそのポスターを見て、元々アニメとか漫画とか好きだったので軽い感覚で行ったのがきっかけです。
友人を誘ったけどあんまり乗り気じゃない感じで最初から一人で行きました。
全然知らない所に一人で行くんで、何かちょっとビビるじゃないけどそういう気持ちはありましたね。
その時に初めてしたコスプレは『ONEPIECE』のポートガス・D・エースで、意外と同じ作品のコスプレしてる人だったりとかその作品好きだったりっていう人が声かけてくれたりして。結果何だかんだ楽しめたかなという感じです。
それでハマって東京のジャンプフェスタとかにも一人で行くようになりました。
そうすると東京でも友達が増えてどんどんペースが増えていって、今に至るという感じですね。
名古屋で２年こっちで２年とちょうど今半々くらいの活動になりました。
割とコスプレのイベントとかで声掛けられるのは最初の方からあったんですけど、写真集出したりし出来るようになったのは2、３年前とかですかね。
メイクは最初はもう全然分からないというか、当時は調べもせずに思うがままにやっていました。
界隈自体も知らなかったのでこういう人が有名とかいうのも知らなくて。
参考にする人もいなくて完全に自分で考えてメイクするっていう感じでした。
最初は誰でもクオリティ高いコスプレっていうのはちょっと難しいと思います。
自分もスタートはメイク用品もコンビニで買ったファンデーションとアイライナーとアイブロウ一のみ！みたいなレベル。
でも段々と人のメイクを見るようになったりして上達はしていきます。
使ってるものはネットで買いますけど、初めて買う時は実際に行かないとちょっと肌の色に合うかとか分からないので店舗に行きます。
いや最初はもうめちゃくちゃ居づらいというか…。
店員さんに声掛けられるんですけど自分用とは思われないので、そこはまぁ自分用と伝えて…話しが続くので相談したりもして…とか。
それはでも本当、未だにちょっと慣れないというか行きづらさはありますね。
多分有名なんですけど、自分が下地に使ってるPAUL&JOEの下地が結構カバー力があるんでその後のファンデもしやすいかなって感じですね。
あとはあんまり周りで使ってる人見ないんですけど、自分はファンデーションはエスティローダーを使っています。
多分コスプレ用としては出してはいないと思うんですけど、コスプレ向きなカバー力がありますね。
実は緊張しいでMCは苦労しました
写メでもデータでもどっちでもいいと思うんですけど、最初は顔写真入りの簡単な名刺を作るといいですかね。
Twitterとかそういうので繋がる機会にもなるしコミュニケーションが取りやすくなると思います。
知り合いが増えれば楽しいし情報も入りやすくなりますしね。
ちょいちょい。男の人でもやっぱりメイクとかそういう知識がある子が多いので仲良い子と「このパックいいよ」とか「あそこのファンデいいよ」とかそういう話しはしたりしますね。
あとは友達が一緒にいたらメイクについて「今日どう？」とか「もうちょっと濃くした方がいいよ」とか確認し合ったりもします。
例えば今継続的にやっているのは『FGO（Fate/Grand Order）』っていうゲームのキャラクターのロビンフッドです。
結構こう公式系のコスプレだと男性キャラクターは男性がやるっていう認識が多いのかな。
男性コスプレイヤーへの公式のお仕事はありますね。
あとは東京ゲームショウとかニコニコ超会議とかに出店する作品のコスプレというような単発のお仕事が多々あるっていう感じです。
他にはメイク用品だとかコスプレに関わるような商品のインフルエンサー起用していただくこともあります。
撮影会系は多々お誘いが来るんですけど、基本的にはやっていないですね。
自分のイベントとかでツーショットのチェキなどはやっているんですけど、所謂女性がやっているような撮影会はやっていないですね。
うーん…どれもそんなに差はないんですけど、過去にやった中で一番苦手だったなというのはステージでMCをやったことですかね。
上がり症な部分があるので、MCはあんま向いてなかったなと思います。
マンツーマンとか少人数で話すのはまだ少し人見知りするぐらいだけど、大勢の前となるとちょっと…。
生配信やってた時もすごい詰まるというか流暢にはしゃべれないんですよね…。
『FGO』のイベントは沢山の人の前に出ますけど、しゃべったりはしないので大丈夫です。笑
あと実は“踊ってみた”を初めて誕生日のイベントでやったんですけど、いやもう結構ミスったりして…。
歌うのも踊るのもどっちかと言ったら苦手な方なんですけど挑戦してみたいなとは思っているので、今後もちょっと頑張ってそういう幅も広げられたらなとは思っています。
女装はあれっきりです！！
最近、やっぱ男性を使ってもらう機会が増えてきてますね。
そういう中で思ったのが男と女の人の特性の違いです。
やっぱ女の人には男のファンがつきやすくて、男には女の人のファンがつきやすくてって感じなんですけど、結構女の人って好きなことに尽くすという特性がありますね。
去年の夏に世界コスプレサミットでビオレのブースが出て、そこで自分ともう一人で立たせてもらって“シートで顔をポンポンしてあげる”っていう企画をしていたんです。
そのブースでは少し離れた場所で女の人も同じことをしていたんですけど、自分たちと女の人たちへの反響は同じくらいだったっていう話しでした。
フォロワー数だけでは見えないですけど、実際に現場に足を運んでくれる人がこんなにいるんだなと感じました。
そうですね。
なんで徐々に男性コスプレイヤーを使うっていうのはこれからも増えていくんじゃないかなと思ってます。
当たり前ですが人によって違いますね。
女の人の方が線が細くって顔も綺麗だからビジュアルとしては寄せやすい面もあるとは思うんです。
でもリアル性別がいいっていう人もいると思うので賛否両論あるんでしょうね。
一時期言われていたのが一つの作品に複数の公式コスプレイヤーがいる場合、男性キャラクターは男性もしくは女の人の男装かで揃えた方がいいという意見がありましたね。
例えば全員が女性で男性のキャラクターをやるのであれば全体的に見てもバランスがいい。
けどその中に男もいたり女の人もいたりすると、どうしても体格の違いとかでちょっとゴチャゴチャした感じに見えるっていう意見です。
そういう声もあるので僕が公式イベントで一緒にやるんだったらやっぱリアル性別の方がいいかなとは思いますけど、第三者が見たらバランスが良ければリアル性別かどうかは別にどっちでもいいのかなって思います。
自分が合わせする時もイベントとかだったら仲良い子を優先的に誘うので男になるんですけど、スタジオで撮影ってなったらキャラクターによっては男装の方もいいかなと思いますし、あんまり気にしないですね。
そんなことはないです、そんなことはないです。
いや、女装はあれっきりです。笑
たまたま写真集を作る時に女装をやって欲しいっていう声が多かったから、やったってだけで。あれくらいです、女装は。
あれは普段女装してる子にメイクもしてもらったので出来ただけで、まぁ自らはやらないです。
まぁそうですね。「可愛い！」って言われながら撮られるのもいいなっていうのはちょっとありました。笑
— はやちん😈 (@hayatiiiiin) November 10, 2019
僕のファンは良い子が多い
声がけはされるんですけど、現状あんまり所属することにそんな大きなメリットないかなと。
事務所を通さず直接やり取りした方が早いし楽だし。
別にフリーランスでやってても仕事は来るっちゃ来るし。
そんなメリットを感じないので今のところは事務所に入っていないって感じですね。
そうですね。男性もイベントには来てくれたりするんですけど、割合的には９：１くらいで女性が多いですね。僕のファンは立ち回りが上手いというか、いいファンの子が多いです。
いや、あんまり関係ないとは思いますね。
でもやっぱコスプレしてるかしてないかは別にどっちでもいいんですけど、アニメとかそういうのに興味がある子の方がやっぱ話しはしやすいかなとは思います。
社畜コスプレイヤー!?
本名です。
コスネームていう存在も知らなかったんで、元々使っていたアカウントをそのまま使っちゃったんです。
そうだな…アルファベットとか、ちょっとおしゃれな感じにしたかったかなって思いますね。
“はやちん”って名前は愛嬌あるとは言われますけど、実際ステージとかで名前が出されるとちょっと恥ずかしさはあるので。
『FGO』とかステージに上る時に名前が流れるんですけど、“NaGi”とか“霜月紫”とかそういうカッコいい名前の中に一人だけ“はやちん”って平仮名で出てくるとなんか…。笑
始めたのは去年なんですけど、ずっとYouTubeの更新が止まっている状態なんで、ちゃんとやりたいっていう思いがあります。
コスプレイヤーでYouTubeやってる人はそんなに多くないですし、コスプレの写真とか静止画は継続して定期的にやるっていうのにプラスでYouTubeもやれたらなって思ってます。
グラビアとかも機会があればちょっと挑戦してみたいなとは思うんですけど、そういう雑誌自体がね男性向けといえば男性向けなので機会が少ないかな。
そうですね。ちょっと純粋に海外行きたいっていうのもあるんですけど、海外の仕事はやってみたいですね。
今まで全然予定が合わなくて行けなくて。
前にロシアでの依頼きたんですけど一週間ほぼ丸々って感じだったので、そんな長期で休みが取れなくて断りました。
個人的にはシンガポールに行ってみたいなっていうのがあります。
仕事が忙しくて週6の時も多々あるので周りには「社畜コスプレイヤー」とか言われています。
意外?にもお酒弱いんです・・・
基本休みがないので睡眠時間は平均4〜5時間くらいです。
プライベートはあんまないですね。
なので友達と会うといっても、例えばイベントや仕事で会って帰りにご飯行く。みたいなそれぐらいのレベルなので一日オフで何かするっていうのはあんまりないですね。
基本飲まないですね。すごいめちゃくちゃ弱いんで。
まわり仲いい人もめっちゃ飲むような子はいないので機会も少ないです。
ビールだったらすぐ赤くなって、調子悪いときだと頭痛くなって、眠くなって…悪影響全部出ますね。笑
漫喫にこもるか、家でひたすら何かを見ながら多分ベットから起きたくないってなるかな。
休みが数週間とか一ヶ月だったらちょっと海外行きたいなと思います。
ファンへメッセージ
表情かなとは思ってます。
なんか一日に何キャラクターか撮影する時はメイクは眉毛しか変えない時も多々あるんですよ。
時間もそんなないから一回メイク全部落とすのも面倒くさいし、アイメイクもそのままでカラコンと眉毛だけ変えてやっちゃおうみたいな感じで。
そういう時も表情で何とか違いを出してます。
まぁそうなんですけど、頑張ってます。
あとはいつも撮ってもらってる人がもう３・４年前の割と始めたばっかりの時に知り合った人なんで長くて結構息は合うんですよ。
その人じゃなきゃ駄目って訳じゃないんですけど、お互いを知っているから楽かなって意味ではいつもお願いしています。
表情はカメラマンの人が言うには可愛い表情と色気ある表情が一番すぐ作れるし盛れるねって良く言われるので得意なのかもしれないです。
撮影中にカメラマンの人に指導してもらってきたお陰ですね。
うーん…まぁ時間もお金もかかるけど、それに見合う楽しさはあります。
あと趣味が充実すると“趣味を生きがいに働く”とか仕事や学生生活も結構捗りやすいかなと思います。
コスプレは共通の趣味を持った人と知り合って友達が増えます。
誕生日もなんですけどお祝い動画をもらったりとか、実際にリアルイベント主催してくれた子もお祝いしてくれたりとか…。なんだろうな、今まで同級生とかとはなかったような…絆というか…。
結構自分の場合は壁を作りやすいタイプなので友達は多くはないんですけど、コスプレしていなかったら出会ってなかったそういう友だちに感動させられる体験が多かったです。
みなさんのお陰でここまで活動や活躍出来ているので、それはいつも常に感謝しています。
これからも応援よろしくお願いします。
みんな大好きです！！
まとめ
静止画の中で見ていて当日は “可愛い子・格好良い子・色気が溢れている子”実際はどういった感じの方なのだろうと思っていました。
お会いしてみると“落ち着いた綺麗な方”で声が正にイケボ！
肌が加工済みかと思うくらい綺麗で普段もメイクされているのか聞いてしまいましたが、普段はメイクされていないそうです。
話しが苦手とおっしゃっていましたが、それはきちんと考えて誠実に答えてくださっているからなのだと感じました。
これからも大活躍を続けて男性キャラクターのコスプレを盛り上げていって欲しいなと思います。
ギャラリー
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注目の男性・男装コスプレイヤーにインタビューし特集記事にて魅力をお届け！
第二回目のコスプレイヤーははやちん（@hayatiiiiin）さんです。
熱い熱いコスプレ愛をたっぷり語ってくれました。
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