コスプレに欠かせないウィッグですが、静電気が発生しホコリがついて意外と汚れやすいので定期的なケアが必須です。
暑い季節や屋外でのイベントで一日中被りっぱなしだと、汗の汚れや匂いも気になりますよね。
「ウィッグを洗うときは普段のシャンプーは使える?」
「シャワーで流しながら洗ってもいいの?」
そんな疑問を持つ人も多いかもしれません。
今回はコスプレイヤーなら覚えておきたい、ウィッグの洗い方や覚えておきたいケアについてくわしく紹介します。
ウィッグケアの基本情報
ウィッグの汚れが気になるときやスタイリングしにくくなったと感じたときは、シャンプーで丁寧に汚れを落としましょう。
長時間被った場合の汗のにおいや、スプレーやワックスなどのスタイリング剤もきれいに洗い流せます。
普段使用しているシャンプーを使っても洗い方さえ注意すればウィッグが傷むことはないので、ケアに大きな問題はありません。
ただし、サラサラの毛質がいい状態を保って長い間使用したい場合には、ウィッグ専用のシャンプーの使用をおすすめします。
じつは私たちが普段使っているシャンプーは頭皮や人毛にあわせた配合がされており、ウィッグには不要な成分が入ってることがあります。
シャンプーの成分が流しきれずにウィッグに残ってしまうと、劣化が早まる原因になるので注意しましょう。
まずは、ウィッグの素材ごとに洗い方を解説していきます。
合成繊維ウィッグの基本情報
合成繊維は多くのコスプレウィッグに使用されている材料で、化学繊維のことをいいます。
合成繊維でできたウィッグの毛は「人工毛」とも呼ばれているので、すでに知っている人もいるかもしれませんね。
ポリ塩化ビニルやポリエステル、ナイロンなどウィッグメーカーによって使用している原材料が違います。
ポリエステル製のウィッグは耐熱性が高いものがあり、ヘアアイロンを使ったスタイリングも可能です。
合成繊維ウィッグは汚れやにおいが染みる可能性が低く、表面に付着し溜まっていきます。
そのため、コスプレを楽しんだその日のうちに、洗うことをおすすめします。
また、箱に入れて保管するとホコリが付きにくくなるので試してみてくださいね。
合成繊維(アクリル系・ポリエステル)の洗い方
シャンプー前にブラッシングを行い、毛のもつれやホコリなどを取ります。
ウィッグのストッパー部分はすべて閉じておくと、洗うときに他の部分に引っかかることがありません。
アクリル系ウィッグを洗うときは水を使ってください。
ただし、ポリエステルで出来たウィッグなら30℃~40℃のお湯洗いもできます。
シャンプー大さじ1杯程度を入れた洗面器1杯分の水を軽く泡立ててその中に浸け、指先でやさしく押し洗いをしましょう。
汚れがひどい場合は、この作業を2回行ってくださいね。
押し洗い後に水を変えて押しすすぎを行います。
このとき、ヘアブラシを使うことやもみ洗いは、毛がらみの原因になるので厳禁です。
トリートメントは合成繊維100%の場合、効果が出にくいので省いても問題ありません。
そのあと乾いたタオルで軽く押さえて水気を切り、室内で自然乾燥させましょう。
ドライヤーを使った乾燥や、日光に当てて乾かすことは避けてくださいね。
生え際パーツといった人工肌が付いたウィッグは、丁寧に水気を取ります。
水分を放置すると肌部分が傷みやすくなるので、注意が必要です。
完全に乾燥する前に、ミストタイプの洗い流さないトリートメントを吹き付けましょう。
乾燥したら軽くブラッシングをし、毛先の方から毛の流れを整えます。
カールウィッグの場合は濡れている状態でブラッシングをしてしまうと、スタイリングが取れてしまうので止めましょう。
合成繊維(ポリアミドとポリエステルのミックス)の洗い方
シャンプー前にブラッシングをし、毛のホコリと絡まりを取ります。
洗う前に金具ストッパー部分をすべて留めておきましょう。
洗面器1杯分の水かお湯にシャンプーを3~4プッシュ程度入れて泡立てます。
お湯を使う場合は、30℃~40℃までの水温のものを準備してください。
ウィッグを2,3分ほど浸したあと、指先を使った押し洗いやかるい振り洗いをします。
汚れがひどい場合はこの工程を2回行いましょう。
洗面器1杯分の水かお湯にコンディショナーを3~4プッシュ程度溶かし、3分ほど浸します。
ただし、トリートメントは合成繊維100%の場合、効果が出にくいので省いても大丈夫です。
すすぎは水気を軽く切って、溜めたぬるま湯に浸すことを3~4回繰り返してください。
コンディショナーのヌルつきが取れたらすすぎは完了です。
毛がらみの危険があるので、もみ洗いは行いません。
軽く水気を切ってから乾いたタオルでウィッグを包み、軽くたたくように水分を吸い取ります。
タオルで強く擦らないように気を付けましょう。
最後に専用コーティング材があればまんべんなく吹きつけてください。
スタイルを整えた後に自然乾燥かドライヤーで乾かします。
セットするときにウィッグスタンドがあると便利ですよ。
ドライヤーを使う場合は10cm以上離れて風を当て、水気を飛ばす程度に乾かします。
ミックスヘアウィッグの基本情報
ミックスヘアウィッグとは、人毛と化学繊維の毛をミックスすることで扱いやすさに特化しているウィッグです。
スタイルがキープしやすく、人工毛独特の光沢を抑えられるメリットがあります。
合成繊維のウィッグと比べるとデリケートなので、ケアには十分気を付けましょう。
ミックスヘア(合成繊維と人毛のミックス)の洗い方
シャンプー前にブラシで梳かし、毛の汚れやもつれを取ります。
サイズ調整のストッパーはすべて閉じておきましょう。
洗面器1杯分の水に大さじ1杯程度のシャンプーを入れて泡立て、目の粗いブラシや指先を使って毛先から梳かすように洗います。
このとき、つけ置きや揉み洗いは避けてください。
すすぎは流水か溜めた水で、シャンプーと同じように梳かしながら行います。
大さじ1杯程度のトリートメントを洗面器1杯ほどの水に溶かしてウィッグを2~3分浸し、軽くすすぎます。
すすぎ後は乾いたタオルで軽く押さえて水気を取ってください。
ドライヤーで乾かしたり、日光を直接当てて乾かすことはやめましょう。
半乾きの状態でスタイルを整え、その後室内で自然乾燥させます。
乾かすときはウィッグスタンドに掛けると形が崩れにくいのでおすすめですよ。
人毛ウィッグのケア
人毛ウィッグはその名の通り、人の髪の毛を使って作られたウィッグです。
キューティクルといった髪の成分が残っている最高級人毛や、比較的安価なノーマル人毛などの種類があります。
スタイリングの難しさや退色のリスクなど、ウィッグの中では最もケアが重要な種類です。
ウィッグの傷みがひどい場合は、購入店でのコーティングといった追加サービスが必要になるケースもあります。
人毛のウィッグの基本情報
シャンプー前にブラッシングをして大きいホコリや毛のもつれを取ります。
ストッパーやアジャスターはすべて閉じてくださいね。
水または30℃~40℃のお湯にシャンプーを入れて泡立てたものに、ウィッグの額部分をもって毛先を浸けます。
ブラシを使って毛先から洗い、次に中間、頭頂部の順に梳かしながら洗いましょう。
シャンプー後は流水で毛先から梳かしながらすすぎます。
トリートメントを溶かした水に3回ほどウィッグをくぐらせ、ヘアブラシを使ってウィッグ全体に浸透させてください。
そのあと、もう一度梳かしすすぎを行います。
ウィッグが絡まってしまうので、溶液に浸けこむことは避けましょう。
乾いたタオルで軽く押さえて水気を切ります。
半乾きの状態でスタイルを整え、そのまま自然乾燥をしてください。
ウィッグが乾いた後のヘアセットは、低温のドライヤーやカールドライヤーを使って行います。
ウィッグケア商品紹介
ウィッグのケアは傷んだときだけではなく、普段から行いダメージを予防することが大切です。
特に洗った後はスタイルの維持が難しいため、毛が波打ったり形そのものが崩れる可能性があるので注意しましょう。
ここからは、自宅でウィッグが簡単にケアできるグッズを紹介します。
「ウィッグのケア用品についてもっと知りたい!」というコスプレイヤーには、こちらの記事もおすすめです。
コスプレに必要不可欠なウィッグ。ウィッグを初めて買った時はワクワクして家で何度も被って試したり触っているうちに段々と絡まりだして結局長く使うことなく駄目にしてしまいました…。私は勉強不足で初ウィッグを傷めてしまいましたが、事前に知識[…]
マリブ ウィッグ専用シャンプー
合成繊維専用のシャンプーで、ウィッグを手軽にケアできます。
冷水に浸して汚れを洗い落としますが、マリブシャンプーの場合は揉みあらいやブラシ洗いは避けましょう。
洗うだけでキレイな状態が保てるので、お手入れがかんたんですよ。
ウィッグのスタイリングが決まりにくくなったら、シャンプーを使ってお手入れをしてみましょう。
ウィッグシャンプー エアロボン
殺菌、脱臭効果のあるウィッグ専用シャンプーです。
日本製で無香料なので、においが気になる方も安心してケアできます。
しっとりとしなやかに洗いあげることで、ウイッグのスタイルを保ちます。
洗うときには、揉みあらいやブラシ洗いは避けましょう。
MilicaBooks ウィッグ専用 リンスインシャンプー
ウィッグについた汚れを落として、つやを与えるリンスインシャンプーです。
リンスがすでに入っているので、これ1本で洗うときのケアが完了します。
ボトルは押して使うプッシュ式のため、水に混ぜる量を間違うこともありません。
ジグ ウィッグリンスインシャンプー
汚れやにおいを落として、長持ちさせるウィッグ専用リンスインシャンプーです。
ウィッグを痛めることなく、しなやかにしっとりとした印象に仕上げます。
ウィッグ本来のスタイルの長持ちに最適です。
PRISILA(プリシラ) ウィッグ用シャンプー&リンス
人工毛ファイバー専用のリンスインシャンプーです。一度にシャンプーとリンスができるので、便利にケアできます。
ただしノンシリコンのため、場合によっては仕上げのオイルスプレーが必要です。
Sin ウィッグオイル
ウィッグに吹きかけて使うケアオイルスプレーです。毛先から頭頂部まで毛を徐々に梳かしていくだけで、オイルが繊維をコーティングしてくれます。
べたつかないミストタイプで、ケア後は自然な仕上がりになります。
持ち運びしやすいハンディサイズもうれしいですね。
S&C ウィッグオイル195 for LADY
研究を重ねて開発されたウィッグ専用オイルです。静電気を防ぎ、絡まったウィッグを滑らかに整える効果があります。
ウィッグの長持ちのためのケアだけでなく、アレンジのときにまとめるときにもベストです。
かわいいボトルのデザインで、部屋に置いてあっても違和感がありません。
MilicaBooks ウィッグオイル
ウィッグ工場が作ったウィッグ専用オイルです。
オイルがウィッグの擦れによる小さい傷に入り込むことで、静電気の発生を抑えて絡まりにくい状態にケアします。
プッシュ式のボトルで、外出の時もうれしいかさばらない軽いパッケージです。
Loco Loco(ロコロコ) ウィッグスプレー
毛流れを滑らかに保ち、静電気を抑えてウィッグの絡まりをケアします。
しっかりとスプレーを吹き付けて、毛先から少しずつ丁寧にブラッシングしましょう。
国内の化粧品工場で生産されているので、安心して使用できますね。
Deja Hu ウィッグスタンド
ウィッグのケアやスタイリングのときに何かと役に立つウィッグスタンドです。
とても使い勝手がいいので、コスプレイヤーはひとつ持っておいても損はありません。
吊るして使うタイプのため、毛が長くて重さのあるスーパーロングウィッグも便利に使用できます。
ウィッグスタンドは、厚みもあり安定性抜群です。
立てるタイプのウィッグスタンドと比べても、クセが付いたりホコリで汚れたりしにくい設計なのでおすすめです。
まとめ
ウィッグの洗い方は、繊維の種類によって異なります。
コスプレで使用するウィッグは合成繊維のものが多くありますが、ケアを行うまえに再確認してみましょう。
自分では最適なケアだと思っていても、原料によっては劣化を速めてしまう原因になりかねません。
コスプレを楽しんだその日のうちに、ウィッグを洗うことを心がけてくださいね。