第四回目の今回はみぃこさんです。
『グランブルーファンタジー』ナルメアの公式キャストをされていて、その素晴らしさ云えに“みぃこさんと言えばナルメア”というイメージがある方も多いのではないでしょうか。
私もナルメアのイメージが強く、みぃこさんはまさしく可憐な少女タイプの方なのではないかと勝手に想像していました。
実際にお会いしてみると外見や声などとても可愛いのですが、内面は情熱的で芯が強く、潔い面がある方のように感じました。
沢山の質問に答えてくださったので、みなさんも是非みぃこさんご自身の魅力を感じてみてください。
【~コスプレイヤーの数だけストーリーがある~】
emoma!編集部が注目するコスプレイヤーに焦点を当てて、幼少期から現在までの人生・活動を紐解くことで見えてくる一人の人としての魅力に迫ります。
始まりは『エヴァンゲリオン』のコスプレ
一人っ子で片親だったので、割とワガママだったと思います。
母親の仕事上、日常的に周りに大人がいっぱいいて可愛がってもらっていたり、割と裕福だったこともあると思うんですがワガママでしたね。
保育園くらいの時からパーマかけてたりしてて。笑
大人になって考えてみたら、なんであんなに小さい頃からパーマ?って思うんですけど、割とそんな感じで華やかでしたね。
勉強はそれなりだったんですけど、英語は好きでした。
高校生くらいには治ったんですけど、小児喘息だったので親も走らせたりとか泳いだりとかさせなかったし、小学校の時はほとんど運動しなかったので運動は苦手です。
あと中学校の時はヤンキーでしたね。笑
ジャージ着てたりとか非行少女みたいでした。
よくインタビューとかで「オタクでしたか?」と聞かれるんですけど、昔から同人誌読んだり、イベントに行ったり、アニメをすごい見てるとかではなかったので、オタクではなかったと思います。
でもゲームはずっと小さい時からやってて、高校2年生の時に『ファイナルファンタジーⅪ』がきっかけでネトゲにもハマりました。
コスプレは遅くて20歳過ぎてからなんですけど、格闘ゲームで仲良くなった友達に誘われて始めました。
その友達がコスプレしてて、私が好きだった『エヴァンゲリオン』のコスプレをやろうと誘ってくれたんです。
それで制服の衣装を買ってアスカの宅コスしたり、TFTのイベントに連れて行ってもらってマリのコスプレしたのが始まりです。
きっかけは『グラブル』
私が始めたのが遅かったから文化が出来上がったところに行く感じだったので、ルールというか当たり前のことが分からなかったんです。
列が出来るとか、私が友達と話していても“撮りたいと思ってくれる人がいたら撮る”とか知らなかったですね。
今でこそ当たり前になっちゃってるけど、普通の人からしたら変わってるなって思うことがコスプレの世界には結構あると思いますね。
あ、名刺とか!
みんな持ってることも知らなかったし、仕事の名刺しか持ったことがなかったから、名前だけじゃなくて写真とかSNSの情報とかも載せるなんて分からないじゃないですか。
それで最初行ったイベント後に名刺を作って、次は“これで平気!”と思って行ったんですけど、コスプレイヤーさん同士の交換の時に他の方はファイルに色々なバージョンの名刺が沢山入ってて「どれが良いですか?」って聞かれて…。
「こんなにいっぱい持ってないとおかしいんだ!?」とビックリしました。
その頃は“自分の顔がファイルに沢山並んでる”っていう状況も全然想像付かなかったし、「私のこんな名刺とかもらって嬉しいの!?」と思ってました。笑
最初に友達と行った時は別にそうでもなかったんです。
でもその時、一人のカメラマンさんがその当時流行っていたマクロスのコスプレ撮らせて!って話し掛けてくれて仲良くなったんです。
“THEコスプレカメラマン”って感じの人で、「ROMを作ろう」とか「写真集作ろう」とか私が全然知らなかったことを色々と誘ってくれて、その人と一緒にイベント行きだしてから列が出来るようになったり、知り合いのカメラマンさんが増えたりしました。
でもそもそもイベントに行って並ばれるのがあんまり好きじゃないんですよ…。
最初の頃はイベント行っても知り合いのカメラマンさん5人くらいに撮ってもらって、列が出来だしたら切ってもらってました。
囲みとかになったりすると、「どうにかしてくれ…」ってなります。笑
キャラクターに合ってるポーズとかを自分で考えて表現したものを撮ってもらうのが好きで、キャラクターにも構図的にも全く関係ない“初めて合った知らない人がやって欲しいだけのリクエスト”にサービスで応えるのに抵抗があったんです。
だからかコスプレ友達もあまりいなかったんですよね。笑
そういう思いもあって撮影会系の仕事は断ってるんです。
撮影会となると金銭が発生するから、自分の考えよりもお支払いしてもらった分きちんと満足させなきゃいけないという心構えが出来ちゃうじゃないですか。
そこまでのモデル力が自分にないなと思うのでやらないんです。
どこからが有名なのかあんまり良く分かってないんですけど、やっぱり『グランブルーファンタジー(以下グラブル)』がきっかけかなと思いますね。
『グラブル』では今まで福岡と仙台と名古屋と大阪へ遠征したんですけど、遠征は面白いですね。
すっごい個人的なことなんですけど、『グラブル』のキャストさんにすっごい仲が良い子がいるんです。
『グラブル』関係以外では会えないので会えるのが嬉しいし、その子と遠征の時に毎回お風呂に行くのが楽しいんです。笑
あと『グラブル』のキャストさんは他にもあれだけ人数がいるから、最初ちょっと合わないなって子がいても、冬のグラフェスとか過酷なことをみんなで一緒に乗り越えると「あの子がんばってるし良い子だな」ってなるんですよね。笑
そういう部活っぽい楽しさもあると思います。
男装の方が好き?!
男装の方が好きですね。笑
私ネトゲとかも自分のキャラクター全部男なんですよ。
“女の子で可愛い”っていうのはあんまり好きじゃなくて、自分の服もどちらかと言うと男の子っぽいのを好むので男装の方が好きなんです。
男装のコスプレメイクでは顔をだいぶキャンパスみたいにしてシェーディングとか入れているので、生で見ると「ウワァ…」って思うかもしれません。笑
でも“変わってこそコスプレは楽しい”って思うから、そこまで変われる男装が好きなのかも。
『グラブル』もやっぱりファンタジーだから、衣装も非日常感があるし変われるから好きで結構やってるのかもしれませんね。
目標とする顔がアニメそのものの顔になりたいのか、そのキャラクターが生きてたらこういう顔だろうなっていう顔になりたいのか、そういう希望の着地点で全然違うんですよ。
アニメみたいな顔になりたければ、アニメをそのまま表現するようにアイラインやダブルラインは描いた方がいいじゃないですか。
私は生きてたらこんな顔かなっていう感じでやるので、寄せはしますけどダブルラインとかも引かないんですよ。
こういう目指す着地点が私と違うと私の意見はちょっと参考にならないと思うんですけど、結局は彫りだと思うんですよ。骨格の表現。
女のキャラクターだったら目を大きくしたり、男装だったら顎とか鼻のラインとか、そういうところで骨格を表現すると良いと思うんですよね。
そうなるとシェーディングと眉!
「コスプレするキャラクターによって顔が変わるね」って結構言われるんですけど、眉でかなり変えてる気がします。
ナルメアもなんですけど、元々なんでもピンクの髪のキャラクターが好きなんですよ。
有名なピンクの髪が得意な美容師さんがいて、その方にやってもらってから2年くらいずっと地毛もピンクですね。
表情やお芝居も重要なポイント
自分でやる時は衣装のバランスと顔ですね。
元絵とかを見てバランスを考えながら衣装を作ります。
顔もキャラクターの顔とメイクした自分の顔を一回並べて比べて、どこが違うか見て改善しますね。
逆に『グラブル』の仕事の時はメイクさんも付いてるし、髪の毛も全部やってもらってクオリティーが完璧に担保されているので、表情と仕草のみで表現してますね。
殺陣は上手いけど顔の表情は全部いっしょとか、運動神経の問題で殺陣は苦手だけど表情は上手いとか、みんな得意不得意ってあるじゃないですか。
でも結局どれも、羞恥心とか自分をいかに捨てて“このキャラクターです、私!”って出来るかだと思うんですよ。
“没頭する深度”じゃないかなと。
周りの子でも、羞恥心を捨ててからどんどん上手くなってる子もいるので、自分ももっと出来るようになりたいなと思います。
努力っていうのか分からないんですけど、ナルメアは刀がすごい大変なんで素振りとかしています。
殺陣とかお芝居とか自分が今までやったことないことをやる時に「出来なくて当たり前だよね」って言われると悔しくって「やってやるよ!」みたいな感じになるんで、自分で色々やって勉強してますね。笑
役者さんレベルの殺陣は出来ないと思うけど、最終的にパッと見で似たような感じくらいには見えたらいいなと思いながら、大衆演劇の早乙女太一さんの舞台の動画は見てます。
他にも、刀を持っているキャラクターが出るゲームのモーションを見たりとか、刀の構造を調べたりとか、血振りについて調べたりとか…色々としてます。
腕の筋肉がないと刀が振れないんで体幹を鍛えたりジムに行ったりもしています。笑
衣装は作る派です。
コスプレ始めるまで全然そういうの出来なかったんで、最初『エヴァンゲリオン』の衣装は既製品を買ったんですけど、『ファイナルファンタジーXIV』のヤ・シュトラっていうキャラクターのコスプレしようと思った時に売ってなくて。
下はジーパンみたいだし上は白いパーカーみたいな感じだから作れるなって思ったんですよ。
でも作ってみたら本当めちゃくちゃ下手くそで。笑
それでちゃんと勉強しなきゃいけないなと思って、本を読んだりとか友達に「こういうスリーブ作りたい時ってどういう風にするの?」って聞いたりするようになって、今だいぶ作れるようになったかなって感じです。
ヤ・シュトラは一昨年くらいにTGSでコスプレしたので、昔のと比べてみたらクオリティーが違い過ぎて!
自分の成長は嬉しいですけど、昔の写真は全然見たくないです。笑
コスプレを褒められた時に、自身で作った衣装じゃないと心から喜べないんですよね。
だから、極力衣装は自分で作るようにしています。
どうなんだろうな…。
分からないけどSNSを頑張るとか!?
私は出来てないんですけど、Instagramとか頑張って色んな人の目につくように積極的に行動するとかですかね!?
うーん、でもそういうのも良いとは思うんですけど…。
なんかコスプレイヤーさんって色んな人がいますけど、有名な人って絶対何か1個に特化してるんですよ!
中途半端じゃなくて本当に好きで本当にいっぱい研究してて、写真見るだけで「めっちゃこのキャラクターのこと好きなんだな」って伝わってくる。
人気を得るために露出するしないという話も良く聞きますけど、脱いでも人気が出ない人もいると思いますし、結果が出ている人はめちゃくちゃ身体鍛えていたり、周りとは熱量が違って中途半端じゃないじゃないですか。
だから公式になる為とは少し違いますけど、好きなことを本気で全力でやり続けていたら、何かしら結果はついてくるんじゃないかなと思うんですよね。
結婚を公表してもファンで居てくれる方がいるのは嬉しい
自分に対してもっとこう出来たら良いのになとかはありますけど、悩みはあんまりないですね。
どのコミュニティでもあるでしょうけど、やっぱりコスプレ界隈の人間関係でめんどくさいなと思うことはあったりしますね。
ただ、フォロワーさん方とのトラブルはほとんどありません。
自分を評価してくれている人は、純粋に私の作品や表現を見てくれている方が多いので、ありがたい限りですね。
私は旦那さんもいるし、イベントとかでも嫌なことは「嫌っす」とか言っちゃうんで、怖いイメージもあるらしくって嫌な思いはしたことはないです。笑
私は旦那さんのこと全然公表してますね。笑
私を好きって言ってくれる人はそこも含めて好きって言ってくれてる人が多いと思うし、公表してることによって変な人は来ないし、嫌な思いすることが他の人より少ないかと思います。
使い方にもよるけどTwitterとかSNSって続けていると結構日常の感じとか出るじゃないですか!?
モデルさんとかコスプレ1本でやってる人はSNSで日常を隠すことも仕事の一環になると思いますけど、私は基本趣味でやってるからどっかで気を抜かないとしんどくなっちゃう。
そういう点で隠すことが自分のストレスになると一番良くないから公表したんですけど、他の人にとってはどうかな…。
趣味でやってるなら普通に公表してもいいんじゃないかと思いますけど、結婚しましたって報告したらフォロワーさんが減ったという話しも聞くんで何とも難しいですね。
細々した依頼も入れたら結構ありますね。
どうにかキャラクターに寄せようとしますけど、背の高いキャラクターとか努力ではどうにもならないものとか、自分よりも他の人の方が合うだろうなと思うお仕事は断らせてもらいます。
すごく好きな訳じゃなかったり、ある程度やれると思えないものを引き受けて、作品やキャラクターのファンの方に失礼になってはいけないなと思うんですよね。
でも今、海外のお仕事したい!と思ってるんですけど、以前そういう風に考えて海外案件続けて断ってたら海外からお話しが来なくなっちゃったんですよ。笑
台湾FFとか行って、日本にはあまりないようなロケーションで写真撮りたいなって思ってるのに。笑
『ファイナルファンタジーXIV』をすごいやってて、新しい拡張パッケージの漆黒のヴィランズが良かったんですよ。
“人生で一番”ってレベルで感動したので、それをどうにかコスプレで表現したいなと思っているので写真集とか作れたらなと思っています。
ファンの方へか…。
なんか言い方変かもしれないですけど、私がコスプレをしてて、そのキャラクターの応援の流れで私をフォローなり何なりしてくれてると思っているので…自分のファンっていう感覚があまりにもないんですよ。
うーーん、難しいですね…!笑
それじゃ、コロナに気をつけてみなさんおうちでゲームしましょう!
とにかく『ファイナルファンタジーXIV』漆黒のヴィランズ!是非やってくださいお願いします!!
グラブルも!
そしてあつ森も!笑
ゲーム配信なんかもしたりしてるので、一緒に遊んだりとか出来たらなと思ってます。
心身ともに健康で明るく過ごしましょうね。
まとめ
私のように作品から感じる印象と違う一面を感じた方もいらっしゃったのではないでしょうか。
写真の中のみぃこさんは可憐で愛くるしく、イベントでのみぃこさんはどんな動きも自然で簡単にこなしているように見えます。
しかし今回、その努力など全く感じさせない表の姿の裏には、並々ならぬ努力やこだわりがあるのだと気付かされました。
みぃこさんの「有名な人は絶対何かに特化している」という言葉通り、みぃこさんには圧倒的な熱量が感じられました。
現在、新刊写真集「Valentine Night」の予約が出来るそうです。
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