【インタビュー#7】カモミール-コスプレは“全部楽しい!″だから自分の信じる道を進む-

第七回目の今回はカモミールさんです。
コスプレ作品を通してふれることの多いコスプレイヤーさんですが、実際にご本人のお話しを聞かせて頂くとガラリと印象が変わり、更に作品をも深く楽しませてもらえるようになることは多くあります。
『FFVII』のティファを始め、様々なコスプレ作品で多くのファンを魅了しているカモミールさんも間違いなくその一人でしょう。
時としてギャルっぽさも感じるのに品がある顔、美しく整ったスタイル、カモミールさんはそんな見た目を良い意味で裏切る“真面目で不思議な魅力”をお持ちの方でした。
明るく笑顔でお話しされるカモミールさんからコスプレだけでなく、自転車への熱い想いの原点など、驚きの多いお話しを沢山してくださった貴重なインタビュー、前編と後編に分けてたっぷりとお届けします。

イチ推しコスプレイヤーとは
【~コスプレイヤーの数だけストーリーがある~】
emoma!編集部が注目するコスプレイヤーに焦点を当てて、幼少期から現在までの人生・活動を紐解くことで見えてくる一人の人としての魅力に迫ります。

海外・自転車・アニメ・ゲーム三昧だった幼少期のカモミール

カモミールさんはどんなお子さんでしたか

私は日本とフィリピンのハーフで、途中ちょこちょこ海外へ行ってたんですけど、生まれ育ったのは日本の横須賀です。
家が駅から遠かったので、子供の頃からよく自転車に乗っていて、“ゲームや漫画・アニメが大好きな、自転車乗り”という感じで育ちました。

なぜ自転車に乗るようになったのですか

お母さんから「外で泥だらけになって遊ぶのは汚れるし転んで危ないから駄目だよ」と言われていたので、小さい頃から外で遊ばせてもらえなかったんです。
小学生の時に家に友達が「遊ぼう!」って来てくれても、家から出させてもらえないので「ごめんね…私、今日は外で遊べないんだ…。」って網戸越しに話して断っていました。

外で遊んだり運動するのは駄目なんですけど、自転車の移動って人と触れないじゃないですか?なので自転車はOKだったので、よく一人で自転車に乗って散歩していました。
あとは家の中で遊べるようにとゲームを買ってもらっていましたね。
お家でよく一人でゲームしてたので、自然とオタクになったし、自転車だけはよく乗っていたので、“アクティブじゃないのに自転車には良く乗る人”でした。

中学生になっても外では遊べなかったのですか

そうです、そうです。
友達に誘われてテニスに興味を持って、ラケットなど道具も買ったんですけど、軽くやってみたら汚れちゃったりするし怪我もするかもしれないということで辞めちゃいました。
お母さんの運動として家族でプールには行っていたので、泳ぐのは好きでしたが、大きくなるまで続いたのは一人で乗れる自転車だけですね。

そうなると、あまりお友達とは遊べなかったのですか

そうですね、中学生になってからはみんなで休憩時間にベランダに出て輪になって漫画を読んで「今これが面白いよね」とか話したり、友達と一緒に帰ったりはしましたが、そのくらいでした。
放課後は家で一人か、もしくは弟と一緒にゲームをして、朝になったら学校に行く生活でした。
弟は私よりも小さい頃から始めたので、ゲームすごく上手いです!たぶん私より上手いです。

漫画やアニメもお好きでしたか

漫画もアニメも好きでした。
漫画は漢字にフリガナがふってあるので、とっても読みやすいんです。
アニメは意味が少し分からない時もあったので、予習復習として必ず2回見ます。

どのくらい日本と海外を行ったり来たりされていたのですか

夏休みは毎年フィリピンに帰っていました。
あとはお母さん側の従兄弟がオーストラリアやアメリカにいるので、学校をお休みして遊びに行ったり、ホームステイに行ったりしていました。
そういうこともあって、漢字の読み書きが苦手なのでフリガナがふっていない国語や社会は苦手でした。
例えば徳川家の家系を書くテストでは、徳川家康っていう答えが分かっても漢字が書けないので。

コスプレに出会って人前に出る勇気がついた

コスプレに興味をもったきっかけは何でしたか

前からコスプレに興味はあったんですけど、自分からやろうとは思っていなかったんです。
でも高校の文化祭でメイド服を着る機会があって、そのプチコスプレで“別の自分” みたいな感覚があって楽しかったんです。
それからユニクロなど既製品を改造してできるコスプレや家庭科レベルでも作れそうなコスプレ衣装など、自分でも作れそうな好きなキャラのコスプレを探して、衣装とウィッグを用意しました。
でもウィッグって最初セットされていないので、自分なりに一生懸命やり方を追求してウィッグをセットして、家でしたのがキャラクターのコスプレとしては初めてです。

それから学校のベランダで毎週いっしょに週刊少年ジャンプなど読んでいて、コスプレに興味があった友達から誘ってもらって、今でいうアコスタみたいなイベントに勇気を出して一緒に参加してみました。
同じ作品をコスプレしている人を見たり、好きな作品のコスプレが見られて、すごい楽しかったです。

コスプレを始めてご自身に変化はありましたか

自分でいうのも変なんですけど真面目だったので、学校で委員会に入って委員長もやっていたんですよ。
でも友達とあんまり遊んでこなかったので、人前に出るのが得意じゃなかったですし、企画書などを自分で作ることは出来るんですけど後輩に質問されると何が分からないのか分からなくて答えられないというか…教え方が分からなかったんです。
それがコスプレを始めると人と触れ合うようになったので、人と話す練習じゃないですけどコスプレのお陰で人見知りだったのがどんどん人と話しやすくなっていって、緊張していたのが徐々に人前に出る勇気も持てるようになっていきました。

コスプレを始めて苦労されたことはありましたか

最初は衣装作りが大変でした。
家にパソコンとコピー機はあって型紙は印刷できたんですけど、ミシンがやっぱり家庭科レベルだったので、何回も縫って着てみても調整が必要で、縫って着てみて縫って着てみて…と最初は大変でした。
服飾系の学校に通われてるレイヤーさんと比べると、独学でやっていたのでやっぱり成長の速さが違ったので、周りの方の衣装を見ては「すごい綺麗だな」「何をどうやれば綺麗になるんだろう」って試行錯誤してました。

あとウィッグも難しかったですね。
元々お洋服が好きで、勉強がてらアパレルで働かせてもらっていた時に、『ViVi』などのギャル系雑誌を切り抜いてノートに貼って、ヘアアレンジやメイクのトレンドをメモしたりと勉強していて、一緒に働いていた女の子たちの髪の毛やメイクなどやっていたんです。
でも人の髪とウィッグでは、毛量も使うワックスやスプレーも違うので、最初はすごいウィッグのセットも大変で、やっぱり時間がかかって難しいと思っていました。

好きなキャラクターを中途半端にコスプレしたらやっぱり自分も悲しいので、「このキャラクターの髪はきっとこういうセットだろうな」「きっとこの衣装はこうだろうな」っていうのを日々考えて、出来る限り妥協したくないなってその頃から思っていました。

カモミールさんがコスプレをする時に大切にしていることはありますか

色々なことが、すべて大切ですよね。
でも小さい頃から自転車に乗ってる時は外の風を感じて楽しくって、何か“生きてる”って感じがして、自然と笑顔だったんですけど、一人でテレビの前でゲームをやってる時って、やっぱりそんなに表情はなかったんだと思うんです。
そういうこともあってか、コスプレを始めた頃は表情があまり作れなかったんです。
海外でステージパフォーマンスする時だと「キャラクターになりきろう」って自然に表情が表現できるんですけど…。
今でも大勢の方からの囲み撮影とかイベントの撮影でカメラを向けられると硬い表情になりがちですね。
イベント後に、酷い瞬間が撮られた写真がSNSに投稿されているのを見つけると悲しいんです。
でもそれを私が完璧に止めることは出来ないので、自分が努力するしかないんですよね。
「しゃべっている途中に他の方に撮影されても半目や変な顔にならないように。」「常に完璧な状態で撮られなきゃ!」って気を張って緊張していると表情が固くなってしまうので、それでもキャラクターらしさが出せるような表情作りを意識して努力してます。

 

スタイル維持にもコスプレにも自転車は重要

何かスタイルを維持する努力はされているのですか

ハーゲンダッツなども食べるんですけど毎日は食べないで、お腹が空いたら納豆や生卵など基本タンパク質を食べています。
あとは自転車に乗っています!
ジムに行ったりはしていなくて、ただ自転車に乗っているだけですね。
でも自転車だけでも腹筋にキレイな縦筋の入ったイレブンパックは出来るので、おすすめです!

新幹線に自転車を乗せて青森まで行って、到着してから現地を自転車で走ることもあります。
お仕事で大阪や名古屋と遠くへ行った時に、道路がすごい広くて走りやすい場所を見つけると、「次は自転車で来よう!」って思いますね。
BROMPTON(ブロンプトン)っていう10秒くらいで折り畳めて、重くなくて背負える自転車があって持っているので、いろんなところへ持って行って走りますね。

自転車で走っている時にコスプレのロケ地を見つけることも多くて、お気に入りの場所を見つけると写真を撮って場所と共にカメラマンさんへ送って「ここで撮りたいです!」ってお願いするので、コスプレのロケハンみたいな感じでもあるんです。

本当はレースにも出たいんですが、落車したり怪我をして撮影会やコスプレイベントに出られなくなると大変なので、レースは基本出ていないんです。
子供の頃に前輪のブレーキをかけちゃって一回転してしまったこともあるので、実際に落車はしたことなくても“自転車は楽しいものでもあり、時には油断すれば危ないものでもある”ということは知ってるんです。

前編まとめ

衝撃の自転車との出会いから始まり、イレブンパックの腹筋を作る程の自転車への想いを語ってくださった前編いかがでしたか。
あの引き締まった美しいお尻の形を作り上げたのも自転車だったのだ!と納得してしまいました。
後編はあまり公表していないという表に出ないお仕事についてや、将来の夢も語っていただきました。
特にコスプレの魅力を話してくださった時はテンションが上り、とても可愛らしかったのが印象的でした。
是非、次のページの後編もお楽しみください!

そして、カモミールさん本人も着用し撮影会にも出ている本人プロデュースの制服と水着を掛け合わせた「ギャルJK風水着」が販売中です!
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