製作好き・ファンタジー好き・アート作品撮り好きコスプレイヤーにおすすめ!『ダンジョン飯』で話題、九井諒子作品の魅力を徹底解説

皆さんは『ダンジョン飯』という漫画をご存じでしょうか?
書店で平積みにされていたり、新刊がコンビニの漫画コーナーにも置かれていたりするので、タイトルを目にしたことがある方も多いと思います。

この『ダンジョン飯』を描いているのは、漫画家の九井諒子先生
元々はpixivや創作系同人誌即売会「コミティア」などで活動されていましたが、2011年から商業誌でも作品を発表されるようになりました。
現在まで『ダンジョン飯』の他にも3冊の単行本が出ています。

実は、九井諒子先生の作品は『ダンジョン飯』もそれ以外の作品もファンタジー要素が高く、衣装自作系・造形系コスプレイヤーさんにはたまらない世界観になっているんです!
今回は、そんな九井諒子先生の単行本作品をご紹介していきたいと思います。

『ダンジョン飯』(2014年~)

ダンジョン飯の全巻セット<出典:amazon
ファンタジー世界×グルメ漫画という異色のジャンルを打ち立てた本作。
主人公のライオスが、RPGのようなファンタジーの世界に登場するモンスターたちを倒して、現実にある調理方法で料理しながらダンジョンを攻略していくという作品です!
各話で聞いたことのある幻想の生き物が私たちのよく知る料理にアレンジされていく様がクスッと笑える上に、全体のストーリーを見てもかなり重厚で先が気になる、非常に面白い漫画です。
キャラクターも甲冑を着た主人公、ローブをまとった金髪のエルフの女の子、猫耳が生えた半獣半人の女の子などなどジャンルやデザインが多岐にわたるので、気に入ったキャラクターのコスプレもやり甲斐があると思います!

九井諒子先生にとってはこれが初の長編シリーズですが、「2015年度コミックナタリー大賞」第1位、「このマンガがすごい!2016」オトコ編1位、「Amazon ランキング大賞2016」Kindle本コミック 1位(※第3巻)など多数の賞を受賞している話題作です。
未読の方は是非お手に取ってみてください!

短編集『竜の学校は山の上』(2011年)

竜の学校は山の上

<出典:amazon
九井諒子先生の最初の商業単行本です。
プロトタイプのRPG的ファンタジー世界を舞台にしながら、勇者や魔王のいる世界に生きる村人個人の現実的な生活にフォーカスを当てて描いた作品。
半人半馬の「ケンタウロス」が当たり前に存在する世界で、ケンタウロスと人間との共存を通じて現代社会にも存在する多様性の問題を描いた作品や、竜が存在する世界線の日本における大学の学生生活を描いた作品などなど、「ファンタジー世界に生きる人々にも当たり前にある、私たちと同じ現実の生活」をテーマにした作品が多く収録されています。

『ダンジョン飯』にも通じているテーマなので、『ダンジョン飯』を面白いと感じた方はこちらの短編もきっと気に入ると思います!

短編集『竜のかわいい七つの子』(2012年)

竜のかわいい七つの子

<出典:amazon

『竜の学校は山の上』同様、現実世界にほんの少しだけファンタジー要素が絡んだ世界観の作品を収録。
ですがこちらの短編集では更に、作品によって作風や画風までガラッと変えてしまっているのです。

具体的には、江戸時代と思わしき時代の画家を描いた作品では絵柄が筆で描いた日本画のようなタッチ。
狼男がいる世界を描いた作品では月夜に狼に変身してしまう「病気」を持った息子との生活をほのぼのエッセイ漫画風
この狼男の話では更にエッセイ漫画が終わった次のページではガラッといつもの絵柄に戻って、エッセイ漫画の親子の現実を描いた漫画が続いたり……。
このようにストーリー以外の部分でも多面的に楽しむことができる構造の作品が多く、前作にも増して面白い作品集となっています。

短編集『ひきだしにテラリウム』(2013年)

ひきだしにテラリウム

<出典:amazon
本作はこれまでの短編集2作品に比べると、ファンタジーな世界観を絡めつつも私たちの現実に存在する問題に更に切り込んでいたり、かなり実験的な作風を試していたりと、ピリッとスパイスの効いた作品が多く収録されています。
人間が小型の人間をペットとして飼育する作品や、「〇」「△」「□」の記号を調理して食べるだけのセリフの無い漫画など、可愛い絵柄で何とも奇妙で不思議な世界が描かれており、色々なことを考えながら読み進めていると脳が熱を持ってくるような感覚がします(笑)

こちらの短編集は全体的にオシャレな雰囲気やアンニュイな雰囲気が漂っていて、特に記号を調理して食べる作品などは各コマをコスプレで再現しつつアート作品っぽく撮ってみるのも素敵でしょう!

また何とこちらの『ひきだしにテラリウム』は、収録されている33編のうち4作品が出版社イーストプレスのHPで無料公開されているので、こちらよりぜひ試し読みしてみてくださいね。

まとめ

九井諒子先生の作品は、とにかくファンタジーの世界にも当たり前に存在する現実の生活に視点を当てた作風。
特に「普通の人間」たちの中に半人半馬のケンタウロスや月夜に変身してしまう狼男、翼の生えた人などが存在していて、そうした人々が一般的な人間と共存する上で抱える問題や生きづらさを描いた作品が多いです。
これらの作品は平成に描かれたものですが、様々な多様性を受け入れて共存していこうという令和の時代に読むと非常に心に響く作品ばかりです。

「もしも~~が……だったら」と空想するのが大好きな人にはとっても楽しんでいただけると思います。
またファンタジー系の作品が多いので、衣装制作や小道具作り、造形が好きなコスプレイヤーさんも挑戦し甲斐のある作品でしょう。
他にもオシャレな雰囲気の短編が多いので、イベントよりはスタジオやロケをしてアート風の作品撮りが好きなコスプレイヤーさんにはとってもオススメの作家さんです!

楽しくて可愛くて、それでいて深いテーマを孕んだ九井諒子作品を、是非読んでみてくださいね!

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